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タワークレーン設置!地上29階、高さ119m「朝日生命大手町ビル」の解体状況!跡地は高さ390mの「トーチタワー」で高層部にホテル・賃貸住宅・展望台(2023.3.29)

タワークレーン設置!地上29階、高さ119m「朝日生命大手町ビル」の解体状況!跡地は高さ390mの「トーチタワー」で高層部にホテル・賃貸住宅・展望台(2023.3.29)


 東京駅の日本橋口前で解体工事中の「朝日生命大手町ビル」(地上29階、最高高さ119m)です。2023年3月29日に撮影しました。解体用の仮囲いがもうすぐ最上階まで到達するタイミングでタワークレーンが設置されました。隣で解体中の「日本ビル」も含めた跡地には、高さ日本一となる超高層ビル「TorchTowerトーチタワー)」(地上62階、高さ約390m)が建設されます。高層部にウルトララグジュアリーホテルの「ドーチェスター・コレクション」や賃貸レジデンス、展望施設が入る超高層オフィスビルになります。この記事では同ビルの概要や既存建物解体状況、地図等を載せています。

トーチタワーについて

外観イメージ[出典:内閣府]

 「朝日生命大手町ビル」と「日本ビル」の解体後の跡地に建設される「Torch Towerトーチタワー)」は高さ日本一となる超高層ビルで、規模は地上62階、地下4階、高さ約390m、敷地面積3万1400㎡(TOKYO TORCH全体)、建築面積1万3200㎡、延床面積54万4000㎡、建築主は三菱地所、設計者は三菱地所設計、施工者は清水建設で2023年10月着工、2027年度末竣工予定となっています。

 「トーチタワー」はJR「東京」駅日本橋口前の大規模再開発「TOKYO TORCHトウキョウトーチ)」内の1棟で、他のビルとしては左に描かれている「常盤橋タワー」(地上40階、高さ約212m、2021年6月末竣工)、右下の「銭瓶町ビルディング」(地上9階、高さ約53m、2022年3月末竣工)があります。

用途概要[出典:三菱地所]

 フロア構成は地下1階~6階が店舗、3階~6階の一部がエンタメホール(約2000席)、中層部がオフィスフロア、53階~58階がウルトララグジュアリーホテルの「Dorchester Collectionドーチェスター・コレクション)」、59階~60階が賃貸レジデンス、そして61階~屋上が展望施設となります。オフィスフロアの正確な階数は不明ですが、7階~52階がオフィスフロアになるものと思われます。

 この図から推測すると、59階~60階に入る賃貸レジデンス部は高さは350mを超えていると思われるため「麻布台ヒルズ森JPタワー」(地上64階、高さ325.40m)の54階~64階に入る「アマンレジデンス東京」を超えて高さ日本一の住宅フロアになりそうです。また、最上部に入る展望施設は東京スカイツリーに次ぐ高さ日本2位の展望台となります。

外観イメージ[出典:三菱地所]

 Torch Towerトーチタワー)」の高層部で大きく口を開けている部分がありますが、そこはウルトララグジュアリーホテル「Dorchester Collectionドーチェスター・コレクション)」のロビー「SKY HILL」となります。

SKY HILL イメージ[出典:三菱地所]

 その「SKY HILL」内の完成予想図です。地上55階、高さ300m超に位置する自然を五感で楽しむことができるオアシスになります。

 一つ下の54階南西側にはプール、スパが設置され、他にもホテル内にはオールデイダイニング、スペシャリティレストラン、バンケット、フィットネスジムも併設されます。ホテルの延床面積は約2万1400㎡、総客室数は110室(予定)、開業は2028年度予定となっています。

SKY HILL イメージ[出典:三菱地所]

 「Dorchester Collectionドーチェスター・コレクション)」とは、世界5つの都市(ロンドン、パリ、ミラノ、ローマ、ロサンゼルス)で9つの象徴的なホテルをコレクションに有する世界有数のウルトララグジュアリーホテルブランドで、2023年にはドバイに中東エリア初となる「The Lana, Dubai」がオープンし、アジアではここ「トーチタワー」が初となります。

客室イメージ[出典:三菱地所]

 客室は56階~58階に配置され、59~60階にはホテルとサービス連携する約50室の賃貸レジデンスも計画されています。

TOKYO TORCH Park 全景[出典:三菱地所]

 「Torch Tower」と「常盤橋タワー」の間に整備される広場「TOKYO TORCH Park」の完成予想図です。この広場の地下には変電所が整備されます。

空中遊歩道[出典:三菱地所]

 その広場に面した「Torch Tower」の低層部には全長約2キロ、約5000㎡の大規模な空中遊歩道が整備され、右側の円形部分の屋上には空中遊歩道の終着地となる約2,500㎡の屋上庭園も整備されます。その円形部分の3~6階は約2000席の大型エンタメホールとなります。

開発ステップ図[出典:三菱地所]

 Torch Towerトーチタワー)」建設地の地下には下水ポンプ所があったのですが、その施設更新をするために新しい下水ポンプ所が2022年3月末竣工の「下水道局棟(銭瓶町ビルディング)」の地下に建設されました。この施設更新をするためにステップ開発が行われ、現在はSTEP3の「日本ビル」と「朝日生命大手町ビル」の解体工事に着手しています。

配置図(再開発前)[出典:三菱地所]

 再開発前の配置図です。

配置図(再開発後)[出典:三菱地所]

 再開発後の配置図です。「旧JXビル」「大和呉服橋ビル」があった場所には「常盤橋タワー」が建設され、そして「日本ビル」は一部解体され「銭瓶町ビルディング」が建設されました。現在は「日本ビル」(地上14階)の残り部分と「朝日生命大手町ビル」(地上29階、最高高さ119m)の解体工事中で、跡地には「Torch Towerトーチタワー)」が建設されます。そして最終的には道路を挟んだ北側にある「JFE商事ビル」も解体され「常盤橋公園」が拡大します。

位置図

案内図[出典:三菱地所]

 建設地はJR「東京」駅日本橋口の目の前で、JR「東京」駅や「大手町」駅と地下通路で接続され、将来的には「日本橋」駅側にも地下通路で接続する計画となっています。また、敷地北側の日本橋川上空を通る首都高は地下化の対象区間となっています。

既存建物解体状況

 2023年3月29日に撮影した解体工事中の「朝日生命大手町ビル」(地上29階、最高高さ119m)です。少し前に載せたばかりですが、解体用のタワークレーンが設置されたのでまた載せることにしました。

低層部はまだ解体用の仮囲いが設置されていませんでした。


 低層部は解体の後半までは外観が見えるままなのかもしれません。

 JRの高架を超えた西側から撮影。もうすぐビル全体が解体用の仮囲い覆われるところまで来ています。また、この写真ではわかりにくいですが、左側では「日本ビル」の解体工事が行われています。

 北側から撮影。

 桜と解体中の「日本ビル」です。

 これらが解体されると大手町や丸の内の超高層ビル群が一時的に見えるようになります。

解体され地上部の建設が始まるまでの期間に見える景色も、大規模再開発ウォッチングを愉しむ方法の一つです。

物件概要

 建築計画のお知らせです。


 開発事業のお知らせです。最新の情報では地上62階で、用途に住宅も加わっていますが、建築計画のお知らせ、開発事業のお知らせ共に更新されていませんでした。

■物件概要(Torch Tower)■
名称:Torch Tower(トーチタワー)
計画名称:東京駅前常盤橋プロジェクト B棟(大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業 B棟)
所在地:東京都千代田区大手町2丁目、中央区八重洲1丁目
交通:JR各線、東京メトロ丸の内線「東京」駅
   東京メトロ東西線・丸の内線・半蔵門線・千代田線、都営三田線「大手町」駅
   東京メトロ半蔵門線「三越前」駅
   東京メトロ東西線・銀座線、都営浅草線「日本橋」駅
用途:事務所、ホテル、住宅、ホール、店舗、駐車場等
総戸数:約50戸
総客室数:約110室
階数:地上62階、地下4階
高さ:約390m
構造:S造、RC造、SRC造
基礎工法:直接基礎、杭基礎(一部併用)、外殻制振構造
敷地面積:約31,400㎡(全体)
建築面積:約13,200㎡
延床面積:約544,000㎡
建築主:三菱地所
設計者:三菱地所設計
施工者:清水建設(予定)
工期:2023年10月着工~2027年度末竣工予定

もうすぐ解体完了!地上40階、高さ162.59m「世界貿易センタービルディング」の解体状況(2023.3.21)

 浜松町で解体中の「世界貿易センタービルディング」(地上40階、最高高さ162.59m)です。2023年3月21日に撮影しました。3月末までの工期で鹿島建設によって解体工事が行われており、地上部は残りわずかとなっています。解体後の跡地には地上46階、高さ約235m、高層部にホテルが入るオフィスビルが建設されます。この記事では同ビルの解体状況や建替え概要、地図等を載せています。

世界貿易センタービルの建替えについて

 世界貿易センタービルディング」は竣工当時のビルの中では高さ日本一だった超高層ビルで、規模は地上40階、地下3階、高さ152m、最高高さ162.59m、敷地面積1万6080.99㎡、建築面積9,573.17㎡、延床面積15万3941.22㎡、建築主は東京ターミナル(現:世界貿易センタービルディング)、設計者は日建設計、武藤研究室(武藤構造力学研究所)、施行者は鹿島建設で1967年7月着工して1970年3月に竣工しました。

 同ビルは建替えのため2021年6月30日に閉館し、2021年8月1日からは2023年3月31日までの工期で鹿島建設によって解体工事が行われています。解体後の跡地には地上46階、高さ235mの超高層ビルが建設されます。

外観イメージ[出典:鹿島建設]

 世界貿易センタービルディング」の解体後の跡地には「(仮称)浜松町二丁目4地区A街区」のA-1棟として、地上46階、塔屋2階、地下3階、高さ約235m、敷地面積1万5726.55㎡(A街区全体)、建築面積1万4500㎡(A街区全体)、延床面積30万5000㎡(A街区全体)規模の超高層ビルが建設されます。建築主は世界貿易センタービルディング、鹿島建設、東京モノレール、東日本旅客鉄道、設計者と施行者は鹿島建設で2027年2月の竣工予定となっています。

 A-2棟は別館の建替えで、A-3棟は既に開業している「世界貿易センタービルディング 南館」(地上39階、高さ197.317m)、B街区は一番最初に建設された「日本生命浜松町クレアタワー」(地上29階、高さ156m)となっており、A-3棟の背後では分譲タワマンの「WORLD TOWER RESIDENCE(ワールドタワーレジデンス)」(地上46階、最高高さ185.43m)が建設中です。

施設構成及び敷地外貢献の内容[出典:鹿島建設]

 A-1棟の低層部にはJR「浜松町」駅、東京モノレール「浜松町」駅、都営大江戸線・浅草線「大門」駅、バス、タクシーなど各交通機関を繋ぐ縦動線のステーションコアが整備され、中層部はオフィスとなり、そして高層部に国際水準のホテルが入ります。

 A-2棟にはレセプション会場やDMO活動施設、屋上広場が整備されます。このDMO(Destination Management/Marketing Organization)とは観光地域づくり法人のことで、観光地域づくりの舵取り役になるとのことです。

配置図[出典:鹿島建設]

 「世界貿易センタービルディング」の建替えが行われているA街区にはA-1棟、A-2棟、A-3棟とモノレール棟があり、A-3棟は既に開業済みの「世界貿易センタービルディング 南館」で、それ以外は全て建替え中です。

 建替え後はステーションコアによって各交通機関に繋がり、そして隣のB街区「日本生命浜松町クレアタワー」(地上29階、高さ156m)やC地区で建設中の「WORLD TOWER RESIDENCE(ワールドタワーレジデンス)」「港区文化芸術ホール」にデッキで接続します。

駅前拠点[出典:内閣府]

 ステーションコアは都営大江戸線・浅草線「大門」駅、JR「浜松町」駅、東京モノレール「浜松町」駅をスムーズに繋ぐ縦動線で、乗り換えがわかりやすくなります。

屋上庭園イメージ[出典:内閣府]

 A-2棟には屋上庭園が整備され「旧芝離宮恩賜庭園」方面を眺められるようになります。

東京モノレール 浜松町駅 外観イメージ[出典:東京モノレール]

 モノレール棟の東京モノレール「浜松町」駅の駅舎も2029年12月の竣工予定で建替え工事が行われています。

整備後の浜松町駅周辺イメージパース[出典:野村不動産]

 浜松町駅周辺では新改札口や歩行者通路の整備が行われており、2030年度にはこの完成イメージのように大きく変わります。この中でピンク色部分が「(仮称)浜松町二丁目4地区A街区(A-1棟)」内に整備されるステーションコアで駅や周辺施設に繋がります。

 浜松町駅周辺の整備内容は、当ブログの以下の記事にまとめているのでご参照ください。
→『浜松町駅エリアの整備計画について詳細が公開!北口自由通路・南口自由通路・ステーションコアなどを整備

解体状況

 2023年3月21日に北西側から撮影した解体工事中の「世界貿易センタービルディング」(地上40階、最高高さ162.59m)です。

もうすぐ地上部の解体工事が終わる段階まできています。

 解体工期は2023年3月31日までとなっており、鹿島建設が開発した新工法「鹿島スラッシュカット工法」によって解体が行われてきましたが、今はもう普通の解体となっています。

計画通り3月末までには地上部の解体は終わっていそうです。

 別館があった場所ではA-2棟が建設中です。

 北東側にある歩行者専用デッキから撮影。

 東側では地下部分の一部が解体され掘削されていましたが、その部分では鉄筋が組まれていました。

 東側にあるJR「浜松町」駅から撮影。「世界貿易センタービルディング」の鉄骨がまだ見えていましたが3月末までには撤去されているかと思います。

 北東側にある汐留の超高層ビル群に繋がるデッキから撮影。左のビルが「世界貿易センタービルディング 南館」(地上39階、高さ197.317m)で、右のビルが「日本生命浜松町クレアタワー」(地上29階、高さ156m)、その間で建設中の建物が「WORLD TOWER RESIDENCE(ワールドタワーレジデンス)」(地上46階、最高高さ185.43m)です。

 そして青いネットがある場所が解体中の「世界貿易センタービルディング」です。

 世界貿易センタービルディング」の面影は完全になくなっておりもうすぐ解体が終わります。

物件概要(建替え前)

 解体工事のお知らせです。

■物件概要(建替え前)■
名称:世界貿易センタービル
所在地:東京都港区浜松町二丁目4-1
用途:オフィス、ホール、店舗、展示場、バスターミナル
階数:地上40階、地下3階
高さ:152m(最高高さ162.59m)
構造:鉄骨造(高層部)、鉄骨鉄筋コンクリート造(低層部および地下)
敷地面積:16,080.99㎡
建築面積:9,573.17㎡
延床面積:153,941.22㎡
建築主:東京ターミナル(現:世界貿易センタービルディング)
設計者:日建設計、武藤研究室(武藤構造力学研究所)
施行者:鹿島建設
工期:1967年8月着工~1970年3月竣工

解体発注者:世界貿易センタービルディング
解体施工者:鹿島建設
解体工期:2021年8月1日~2023年3月31日

物件概要(建替え後)

 建築計画のお知らせです。

■物件概要(建替え後)■
計画名称:(仮称)浜松町二丁目4地区A街区(A-1棟)
所在地:東京都港区浜松町二丁目5番22,37,48他
交通:JR山手線・京浜東北線「浜松町」駅
   東京モノレール「浜松町」駅
   都営大江戸線・浅草線「大門」駅
用途:バスターミナル、タクシープール、ステーションコア、事務所、店舗、駐車場、駅舎、ホテル等
階数:地上46階、塔屋2階、地下3階
高さ:約235m
構造:鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
基礎工法:直接基礎
敷地面積:15,726.55㎡(A棟全体)
建築面積:14,500㎡(A棟全体)
延床面積:305,000㎡(A棟全体)
建築主:世界貿易センタービルディング、鹿島建設、東京モノレール、東日本旅客鉄道
設計者:鹿島建設
施行者:鹿島建設
工期:2021年8月(解体含む)~2027年2月竣工予定(A街区)