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おじいさんが好きだったたこやきは今日も旨い!【青空と向日葵の会】

【おじいさんが好きだったたこやきは今日も旨い!】
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先日、バーで偶然となりに座っていた男性と、
「たこやき」の話になりました。
とあるお店のたこやきが美味しい、と私が言うと、
その男性は突然「ありがとう」と言います。
疑問に思い、よくよく聞いてみると、その男性は、
私が味を褒めたお店のオーナーさんでした。
驚く私に、オーナーさんは、店であった
こんな話をしてくれました。
毎週のように、たこやきを買いにくるおじいさんとおばあさん。
おじいさんは、いつもスーツをバシッと着て、
小さな店内でいつものたこやきを食べて帰ります。
常連さんだったので、店員さんたちもみな、
おじいさんが来るのを、毎週楽しみにしていました。
ところが2ヵ月ほど、おじいさんの顔を見なくなったのです。
店員たちが「体調をくずしたのかな?」と思っていると、
おじいさんが、いつも通りスーツをバシッと着て、
おばあさん、息子さん夫婦、お孫さんと一緒に来店しました。
店員がおじいさんに、
「突然いらっしゃらなくなると、心配するじゃないですか。
 これからもよろしくお願いします」
と言うと、おじいさんは深々と挨拶をして、
家族と共に、いつものたこやきを食べて帰りました。
それから1週間ほど過ぎた日のことです。
おじいさんの息子さんがいらっしゃいました。
「あのあと、親父は亡くなりました

子さんの話です。

「あのあと、親父は亡くなりました。  亡くなる前に病院を出ることができて、『何がしたい?』と聞いたら、 『いつものたこやきを食べたい』と言ったんです。  ただ病院のパジャマで行くと、たこやきを美味しく作る方に申し訳ないと、  わざわざスーツに着替えて、病院から食べに来たんです」

それを聞いた店員さんが、驚きながらも、 「何も知らず『また来てください』と言ってしまって、  申し訳ございませんでした」と言うと、息子さんは、

「親父は天国でも、このお店のたこやきを応援していると思います」 と言って下さったそうです。

その日から、オーナーさんは、それまで以上にお客様に心から感謝をし、 それを言葉にして「ありがとう」と言うことを徹底していると言います。

オーナーさんは、話し終えると、私にも再度、 「ありがとう」と言ってくれました。