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あの時のご飯の味が今でも忘れられない【青空と向日葵の会】

【あの時のご飯の味が今でも忘れられない】
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俺が小学生の時、事故で両親が死んだ。
その後、親戚中をタライ回しにされた。
俺が「高校入学を機に一人暮らしを始めたいんです」と言うと、
親戚のヤツは「好きにしろ」と二つ返事で文字通り俺を放りだした。
金ももらった。
300万。俺の家を売ったし、貯金とかもっとあるはずだが、
俺は何も言わずにそこを飛び出した。
何よりその場所が耐えられなかった。
そして、一人で暮らし始めた。
高校2年で知り合った友だちの家に、
初めて遊びに行った時のことだ。
時間が遅くなって晩ご飯をごちそうになることになった。
友だちの家は、親父さん、お母さん、友だち、弟の四人家族だった。
俺をいれて五人の食卓には、ご飯、味噌汁、肉じゃが、
あとよく判らない煮魚みたいなものが並んだ。
俺は「うまい!うまい!」と連発して食べた。
友だち 「そうか~?こんなん普通だよ」
俺 「何いっとるんだ。こんなん毎日食べれるなんて羨ましいて!」
俺 「炊きたてご飯なんて、すっげーゼイタクだて!」
それを聞いていたお母さんが「○○くん、いつもどんなもの食べてるの?」
と聞いてきた。
俺は「いつもバイト先でまかない食ってます。
   あと家だとおにぎりとかパンとか、ラーメンとかです」
と答えた。
お母さん 「お母さんはいらっしゃらないの?」
俺 「あ、オレ両親いないんすよ。昔事故で…。ハハッ(笑)」
なるべく気を使わせないように、サラッと言ったつもりだった。
お母さんの顔色がサッと変わるのが分かった

まり人に気を使わせるのはよくないから、 いつも、親のことを聞かれたら、サラッと言う癖が俺にはついていた。

ところが、お母さんは、いきなり俺の手を両手で握ってきた。

俺がビックリしてると、涙目になって

「○○くん、困ったことがあったらうちに来るのよ」って言った。

なんだか分からないけど、俺も涙が出てきた。

家族なんて欲しいとか思ってなかったけど、 その時に初めて、その友だちが本当に羨ましくなった。

このときの飯の味が今でも忘れられない。

それからもそいつの家には、 バイトの休みの日にご飯を食べさせてもらいに行った。

いつもタダ飯じゃ悪いから、一度お金を持っていったら、 逆にすごい形相でお母さんから怒られた。

「子どもが余計な気を使わなくていい」って。

でもうれしかった。

参考:泣ける2チャンネルより