リッチーさんがかけるひと言の言葉…
「僕に何かできることはないかい?」
リッチーさんの息子さんは、こう言っています。
「多くの場合、それだけで十分だったんです。 『優しい言葉と笑顔の持つ力をみくびるな』 と父は言ってました」
もちろん、助けられなかった人も大勢おり、 多くの自殺風景も見てきたといいます。
リッチーさんは、その時はその時で、 もう自分に出来ることはなかったのだと、 ただ潔く現実を受け容れました。
2006年、リッチーさんは功績を称えられ、 政府から勲章を贈られました。
2010年、妻と共に名誉市民賞。
2011年、オーストラリアの英雄市民賞を受賞。
2012年5月13日 死去 享年86歳。
地元紙は、 「シドニーの悩める人々は天使を失った」と報じました。
またオーストラリア政府は、 その年にメンタルヘルスに最も貢献した人を、 「ドン・リッチー賞」という名称で称えることを発表しました。
リッチーさんが救った命は、公式記録では約160人です。 しかし、実際に救った人数は、もっと多かったと家族は信じています。
「ここに住んでいれば、 たくさんの人を救うことが出来るのです。 素晴らしいことだと思いませんか?」
天使と呼ばれたお爺ちゃん、ドン・リッチーさんの口癖でした。
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