いじめを受けて自殺した中学1年生の女の子。そのいじめについての報告書は多くが黒く塗りつぶされていて、遺族が公開を求めていました。14日、黒塗りを外した報告書が改めて公開され、隠されていたいじめの実態が明らかになりました。
■いじめの実態…“追い詰められた心境”明らかに
北海道札幌市の中学1年生の女子生徒は3年前、いじめを訴える遺書を書き、自宅で自ら命を絶ちました。 14日、札幌市教育委員会は約2か月前に公表した調査報告書について、謝罪しました。
その報告書では、第三者委員会は自殺について「いじめの影響があった」と認定。また、いじめを見過ごした学校側の対応に問題があったと指摘しましたが、教育委員会によって、いじめの内容のほとんどは黒塗りされていました。 遺族側が「再発防止につながらない」と訴えるなか、14日、黒塗りがはずれた報告書が改めて公表されたのです。そこに書かれていたのは――
「足を踏んだり、髪の毛を引っ張ったりされた」 「複数の男子生徒に絵の具で服を汚された」 「SNSを通じて攻撃的なメッセージが送られた」など、いくつものいじめの実態。 また、女子生徒が書いた「遺書」も黒塗りが外されました。
女子生徒の遺書(調査報告書より) 「人の事をいじめると、気持ち良いですもんね」 「人に罪をなすりつけて楽しかったでしょう」 “追い詰められた心境”も明らかになりました。
■「あのまま泣き寝入りしていたらそのまま…」
教育委員会はこれまで、黒塗りした理由を「個人が特定される恐れがあるため」としてきました。 札幌市教育委員会 「慎重になりすぎたところがあり、必要以上に黒塗りの部分を設けていた点について反省しなければいけない」 遺族側は… 遺族側代理人 生越照幸弁護士
「(遺族から)あのまま泣き寝入りしていたらそのままでしたね、という話はあった」 修正された調査報告書の公表を受け、亡くなった女子生徒の両親がコメントを発表しました。 両親のコメント(一部抜粋)
「なぜ、最初からこのように公表しなかったのでしょうか。私たちの娘が受けたいじめの内容は、本当にひどい内容でした。そのうえ、娘のSOSのサインも学校に無視され続けました。そのため、私たちの大切な娘は、どんどん追い詰められていきました。このようなことは二度と起きてほしくない。二度と起きないようにするべきです」
札幌市教育委員会は、当時の教員や市教委の職員8人について懲戒や訓戒の処分としています。
「news zero」パートナーでクリエイティブディレクターの辻愛沙子さんに聞きました。 辻愛沙子さん(「news zero」パートナー) 「経緯の調査や報告書は、何があったか知りたい遺族に対して、誠意を持って伝えるためであると同時に、二度と同じ被害を繰り返さないように、事実を残しておく必要があります」
「いじめの加害者が特定されるリスクを考慮するのは、もちろん最低限必要ですけれども、これだけいじめが後を絶たないなかで、教育に携わる者としてごまかさずに向き合うべきかなと思います」 有働由美子キャスター
「遺族も『同じ過ちを繰り返してほしくない』という気持ちを伝えています。いま、自分がいじめを受けて苦しんでいるという人、困っている人、あなたをサポートするためのさまざまな取り組みがあります」
有働キャスター 「『厚生労働省 まもろうよ こころ』で検索すると、『電話で話したい』『SNSで話したい』など、あなたの悩みに合わせた相談窓口を紹介しています。遠慮なく、一度はまず、頼ってほしいです」 (2月14日放送『news zero』より)
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名無し (木曜日, 15 2月 2024 08:34)
イジメも犯罪に近いもあり、一括りにイジメと言うのをやめるべきだと思います。教育委員会や教師の認識も甘くなるではないでしょうか、、
イジメの元凶の生徒こそが指導されるべきで、反省が見られず繰り返すようであれば、イジメ教育校を作るべきかも。命は尊く守るべきだと思います。
名無し (木曜日, 15 2月 2024 08:34)
教育委員会は慎重になりすぎた、遺族が黒塗りを公表するように訴えても取り合わなかった。
でも反省すると述べているが具体的にどう反省するんでしょうかね。
いじめた本人、もちろん保護者にも責任を負う義務があるし、いじめたら子供でも罰を受けるという認識がないと無くならないですよ。
黒塗りの部分を見るとかなりひどい事をしていたし、
そんな事を平気でするような子供にした親の責任も重い。
名無し (木曜日, 15 2月 2024 08:35)
うちの子もいじめで不登校になり、PTSDで子どもを恐がり、公園にも行けなくなり、死にたい殺して欲しい、夢でもいじめられるから寝たくないと毎日言うようなり、薬を飲んで毎週カウンセリングに通っていますが、学校の調査では殆どの子が覚えてない、やっていないと言ったそうで、警察ではないからこれ以上調査出来ないと言われました。いじめ重大事態として第三者委員会(医師と教育委員会と校長と教頭のみ)では不登校はいじめによるものとなりましたが、これ以上の調査は出来ないのでいじめにこだわるのはやめて、今後のことだけ考えるよう言われ、情報公開請求したら、個人情報が流出してしまうから取り下げるよう言われ、調査報告書のコピーももらえませんでした。いじめだと思っていなくても、遊びのつもりでも死にたくなる程傷付けてしまうこと、1対1なら遊びでも人数が増えることでいじめのようになってしまうことを知ってもらいたいです。
名無し (木曜日, 15 2月 2024 08:35)
我が子も昔虐めに遭いました。
日頃から子供と自殺のニュースがある度に、話をしてますが、加害者側の親は我が子にハッキリとあなたが殺したんだよと伝えているのでしょうか。
平気で酷い事が出来る価値観の子に育て上げた保護者にも大きな責任が有ります。
この子達、普通にぬくぬくと学校生活送ってるんですよねきっと。
何処か施設に移して矯正しないと、また同じ事をこの先も行う価値観のままですよね。
恐ろしい事です。
こんな子が大人になったら、職場虐めやパワハラを行う人間になるのでしょうね。
どんなに外側から見て幸せそうな家庭に見えても、子供が虐めを行った時点でその親の子育ては失敗したって事だと思います。
そうならない様にしっかりとした価値観を育てる事が親の責任です。
勉強出来るだけじゃ駄目なんですよね。
名無し (木曜日, 15 2月 2024 08:36)
日本の組織の中で、上から下まで誰もが責任回避の行動を取るのは、失敗に対する不寛容があるから。リスクをとって成功した人に大きなご褒美が与えられることもない。マスコミやこういったコメント欄で袋叩きにしていけば組織が変わるのかといったら逆効果だが、もうこの構図は止められないのは本当に残念。
名無し (木曜日, 15 2月 2024)
黒塗りの割合は保身の割合。札幌市教育委員会が、報告書を何の為に公開するのか理解していない割合。色々とある黒く塗りつぶされた文書を見るたびに、バカなのかなって思う。