この教会では、爆発の2年前に結成された15人の聖歌隊が、 毎日7時30分に歌の練習をしていたといいます。
集合時間は7時20分としていました。
そして、この2年間、この15人の聖歌隊は、 必ず時間厳守で集合していたのです。 この練習に1度として、誰ひとり休むことはおろか、 遅刻する者すらいなかったといいます。
その唯一の負傷者の青年も、この日は身体の具合が悪く、 初の遅刻をすることになったのでした。
7時20分の集合時間に対し、7時25分に教会に到着し、 ドアに手をかけると同時に、教会は爆発を起こしたのです。
彼は負傷しながらも 他のメンバーの死を覚悟しました。 そしてその場に泣き崩れました。
しかし、教会にはその日、誰一人として その時間に居た者はいなかったのです。
彼が、教会に到着した最初の者だったのです。
実にみごとに、メンバー全員がこの日に限って 遅刻をしてきたのです。
聖歌隊のメンバーは、この一人を除けば 無事に難を逃れたことになります。
といってもこのとき、遅刻してきたメンバー達に、 特別の“事件”や“異変”が起こっていたわけではありませんでした。
遅刻の理由は、全員、取るに足らないものだったのです。
たとえば牧師とその妻の遅刻は、 「彼女が娘の服のアイロンかけに手間どったからだった」
ある少女の場合には、 「数学の問題を解いてしまってから出かけようと 時間ぎりぎりまでがんばっていたためだった」
また、ある女性は、 「車の調子が悪く、なかなかエンジンがかからなかったため」
ある母親と娘は、 「娘がうたた寝をしていてなかなかおきなかっただけのこと」
ほかの女性2人にいたっては、 「家で聞いていたラジオ番組があまりにもおもしろかったため、 ついつい遅れてしまった」
このように、いずれにしても、 15人すべてがまったく平凡な理由ばかりだったのです。
15人が遅刻するのに、それぞれまったく無関係の、 ありふれた15の理由があったわけです。
聖歌隊のメンバーは燃え上がる教会に向かって、 それぞれが集まってきます。
そして 「自分たちが全員遅刻したのは、きっと“神の御業”にちがいない」 と感動にうちふるえたといいます。
数学者ウォーレン・ウィーバーは、 この奇妙な出来事が偶然起こる確率は、 およそ100万分の1になると算出しましたが、 その他の計算によっては、100億分の1の確率とも、 100兆分の1とも言われています。
参考URL:http://ameblo.jp/pegasass2000/entry-11470333298.html 『神の御業で救われた15人の聖歌隊の命』
コメントをお書きください