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プロレスラー永田選手、警官姿で“参戦” 「電話de詐欺根絶」「飲酒運転NO」地元で呼びかけ 東金署防犯イベント

東金市出身で新日本プロレス所属のプロレスラー、永田裕志選手(55)が道の駅「みのりの郷東金」(同市)で開かれた東金署(長嶋剛署長)の防犯イベントに、警察官の制服姿で“参戦”した。永田選手は来場者に飲酒運転や電話de詐欺の根絶を訴えたほか、交通安全の啓発グッズを手渡し、国道126号沿いで「NO! 飲酒運転」と書かれたパネルを持ってドライバーに注意を促すなど、猛暑の中で精力的に防犯活動を行った。
永田選手は屈強な体によく似合う警察官の制服を着て登場し、マイクを手に「飲酒運転根絶、電話de詐欺撲滅について皆さんに伝えたいことがある」。同署管内で飲酒運転が後を絶たないことを紹介したほか、2021年6月に八街市で発生した飲酒運転のトラックによる児童の死傷事故にも触れて「悲惨な事故は二度とあってはならない。飲酒運転は絶対に駄目」と来場者に語りかけた。
高齢者が被害に遭うことが多い電話de詐欺の注意も呼びかけた。永田選手は「高齢者の方々の家族を思う気持ちを悪用した許しがたい犯罪」と言葉に力を込め、来場者に「常に電話は留守電に設定する」、「個人情報を安易に教えない」などの対策を伝えた。
同署によると、管内における今年の7月末時点の電話de詐欺発生件数は5件(前年同時期比3件増)、被害金額は668万円(同258万円増)で、飲酒運転事故件数も昨年と比べて増加している。
永田選手は、地元地域でこれまでもイベント参加や興行を精力的に展開し、9月10日にも東金アリーナでプロレス大会を予定するなど地元愛が強い。報道陣の取材に「(飲酒運転や電話de詐欺が)私の地元、東金市でも増えているという状況にがくぜんとした。撲滅のため少しでも協力したかった」と答えた。
今回の防犯イベントは、同署や東金地域交通安全活動推進委員協議会(桜田忠夫会長)が実施。親子らがパトカー・白バイの乗車や、指紋採取などの鑑識活動を体験し、県警嘱託警察犬が同じ匂いの布を嗅ぎ当てる「臭気選別作業」の様子も見学した。