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浜崎あゆみの保護犬引き取り活動 原点は若き日の決意にあり

 11月9日、保護犬猫団体「アネラ」がインスタグラムで、歌手の浜崎あゆみ(45)が同団体の保護犬2匹を引き取ったと発表した。

 アネラは浜崎から「里親さんが見つかりづらい子がいたら教えてください」と申し出があったと明かし、「施設に1年いるフレンチブルドッグ2匹をお願いする事にしました」と、浜崎側に引き渡したと明かした。


 この投稿はSNSで話題となり、浜崎の行動への称賛が続出。特に「あゆのイメージが変わった」といった、普段は何かとお騒がせな行動が多い本人のイメージが一変したとの声もあがったほど。

 浜崎は犬好きで知られ、飼い犬たちと暮らす姿をインスタグラムで公開してきた。今回の保護犬2匹の引き取りはすでに飼っている犬たちの仲間を増やすためのようにも見えるが、恐らく動機はもっと深い。というのも、今回の本人の行動を彷彿させる発言が、かつて本人が前の所属事務所に所属していた時期に出演したイメージビデオにあるのだ。

 さかのぼること28年。1995年に発売された本人のイメージビデオ「Ayumi Hamasaki Special」の中には、浜崎が「40代や50代よりも後の話」としつつ、自分は芸能活動はしていないと予想。慈善活動をしていたいと述べているシーンがあった。その中で浜崎は、その時点では慈善活動を行うには難点があるのだと自らの考えを明かしている。

「私が今の時点で、ボランティア活動をしようとして募金箱を持って道に立ったとしても、『何やってんだ、こいつ?』『本当にこれを送るのか?』って、たぶん思われちゃうと思うのね。だから、そういうのすごい悔しいじゃない?」

 まだ芸能人として駆け出しの自分では世の人々への訴求力などたかが知れているという冷静な自己分析。続けて、浜崎はこうも語っていた。

「(自分が有名になった後なら)『浜崎がやるなら、ちょっと手伝ってみよっかな』ってね、思ってくれる人が出てくるんじゃないかなって思ってる」

 芸能人として第一線で活躍し、世に認められるようになってからなら、自らの知名度を生かして慈善活動ができると分析していたのだ。

 その後、エイベックスに移籍した後の浜崎の快進撃ぶりは世の人の知るとおり。そんな浜崎は2011年の東日本大震災発生直後には3000万円を日本赤十字社を通じて寄付。2016年の熊本地震発生に際しては炊き出しに参加したほか、2020年の新型コロナウイルスの流行開始初期には、コロナ治療の最前線に立っていた国立国際医療研究センター(東京都新宿区)に1000万円を寄付するなど、報じられているだけでも複数回の慈善活動を行っている。

 となれば、今回の保護犬の引き取りの動機もまた、若かりし頃の慈善活動への思いの延長線上にあるとみるべきではないだろうか。