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“馬乗り”で「10発以上殴打」か…女性死亡 男2人が逃走中

千葉県松戸市の防犯カメラが撮った映像。女性らしき悲鳴が響いた数分後、パトカーが駆けつけ騒然としています。33歳の女性が若い男2人に殴られ死亡しました。馬乗りになって暴行していたという男2人は、9日午後11時現在も逃走を続けています。

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私たちは、事件を目撃した男性に話を聞きました。

事件を目撃した男性
「寝ていたときに奇声のような声が聞こえてきた。気になって表に出たら、大柄の男が横たわっている人に殴打していた。10発以上殴っていたと思う」

事件を目撃した男性の家に設置された防犯カメラの映像には、9日午前3時すぎ、1台の軽自動車が通過する様子が…。奥の家に当たる明かりが消えた直後、女性の悲鳴と何かを打ち付けるような鈍い音が聞こえてきました。

数分後、パトカーが現場に駆けつけ、さらに救急車もやってきました。

事件を目撃した男性
「素手ではなかった。あんな音はしないよ、素手で。(現場まで)ここから20メートル近くあるけど、音が聞こえたもんね、ボコン、ボコンって。殴り方が異常だった。執ように、1回逃げたのにまた戻ってきて、また何発か殴って、だーって逃走していったから」

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事件が起きたのは9日午前3時すぎ。「女性の悲鳴が聞こえた。外で女性が男2人に殴られて、血だらけで倒れている」と通報がありました。

現場は、JR松戸駅から北に約1.9キロ離れた江戸川沿いの住宅街で、すぐ近くには小学校や中学校があります。

警察などによると、女性に対し若い男2人が馬乗りになって、顔を殴る暴行を加えたということです。

その後、男2人は逃走。警察官が駆けつけると、女性は顔から血を流して自宅の玄関前で倒れていたといいます。病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。

搬送の様子を目撃した人
「警察の人がかなりの人数出てきていて、『大丈夫ですか?』って話しかけていて」

9日午後7時ごろ、「news zero」はその現場へ向かいました。閑静な住宅街ですが、夜になっても規制線が張られ、現場の住宅前にはブルーシートがかけられていました。明かりはついておらず、真っ暗でした。

近所の人によると、夜になると人通りはほとんどなくなるといいます。

話を聞いた女性も事件当時、「異様な音」を耳にしたといいます。

――どういう声が聞こえた?

近所の人
「甲高い声で『あーあー』みたいな。『あーあー』が終わったらパン、パンみたいな、モノが当たっているような音が6回から10回くらい」

近所の人
「助けてっていう言葉じゃなくて、ほんと悲鳴。誰かに追いかけられているような悲鳴」

そして、亡くなった女性の身元が判明しました。警察によると、中国国籍のリン・ギョウケツさん(33)だということです。

リンさんが倒れていた自宅前では、捜査員が民家の敷地内を入念に調べていました。子どもの遊具があり、近所の人によると、リンさんは5年前に引っ越してきたといいます。小学生の娘と保育園に通う子どもがいるそうです。

亡くなったリンさんを知る人
「印象良いですよ。(挨拶すると)目も合わせてくれるし、かわいい感じで明るい感じ」

亡くなったリンさんを知る人
「はつらつとした感じの印象、元気な感じの印象でした」

リンさんの悲鳴が街に響いた一方、“聞こえなかった音”もあるといいます。

――男の声や争っている声は?

近所の人
「それが一切しなかったんです」

リンさんを襲ったという男2人は、現在も逃走を続けていて、現場から西側の江戸川方面に走って逃げたとみられています。男2人のうち、1人は身長180センチほど、ジャンパーにキャップ姿。もう1人はやせ形だったということです。

男たちが逃げた方向では、手がかりを捜しているのか、現場の向かいの河川敷には多くの捜査員の姿がありました。

警察は殺人事件として男2人の行方を追っています。

(11月9日放送『news zero』より)