そう考えると、自分はストレス耐性があると思うことがストレス耐性を上げる。まず自分はこの事態をコントロールできると思うことが大切である。

 ストレスに対する対処能力があっても、自分が「ない」と思えば実際に対処能力はなくなってしまう。

 自分が自分をどうイメージするかで、「実際の自分」は影響を受ける。

心の姿勢が“受け身”の人は、こうして逆境に弱くなる

 先に述べた自分が状況をコントロールしているという感覚は、“受け身”と正反対の感覚である。

 受け身の人はストレスに弱い。逆境に弱い。逆境ですぐに心が折れる人は、多くの場合ストレスそのものに負けたのではなく、自分の受け身の姿勢に負けたのである。自分に負けるな!

 物事を「ああされた、こうされた」と受け身で解釈していると恨みになってくる。「あいつのためにこうなった」と解釈していると悔しさで消耗する。

 しかし能動的に解釈すると自分の中に力を感じることができる。そこでストレスを払いのけることができる。自分の中に力を感じるということは心の中に核ができるということである。心の砦ができると言ってよいかもしれない。