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普通免許で乗れる「ド派手デザイン車」が凄い! 中古車市場で発見された「謎のトラック」とは

中古車市場でデコトラが発見されました。あまり中古車市場で見かけることのないデコトラですが、どのような特徴があるのでしょうか。

デコトラとはなんなのか

 約40年ほど前に一大ブームを巻き起こした「デコトラ」は、日本のクルマ文化の一部と言えます。
 
 現代でこそ、さまざまな規制により減少傾向にありますが、今回発見されたのはまだまだ現役の1台です。

デコトラとは、デコレーショントラックの略で、その名の通り、華やかなステンレス装飾や電飾などを特徴とするトラックです。

 この文化の起源は、雪国の水産トラックが融雪剤の影響で劣化を修復するためにステンレス板を使ったことに由来するとされています。

 そんなデコトラですが、ブームとして社会現象を起こしたのは現在から約40年以上ほど前となっています。

 1975年に公開された映画「トラック野郎」にて、デコトラに乗る主人公を描いたストーリーが大ヒット作となり、大きな注目を集めました。

 多くのドライバーは自身のトラックをデコレーションするという文化が流行していましたが、作中には過激なシーンも含まれていたことと、その注目度が相まって、派手な装飾をするトラックの取り締まりも強化されました。

 これに加えて、デコトラは通常のトラックと比較しても費用が大幅にかかるという点も挙げられます。

 運送会社などは一般的にデコトラの使用を禁止しているケースがほとんどで、現在、現役として活躍する車両の大半が個人事業主のドライバーが所有しています。

 デコトラはノーマルのトラックと比較しても改造費が発生し、その金額は一般的に1000万円以上とも言われています。

 これに加えて、デコレーションにより車両重量が増え、結果的に燃費の悪化にもつながってしまうことから、徐々にデコトラブームも衰退していきました。

 そんな現代でこそ減少傾向にあるデコトラですが、まだまだ文化として受け継がれている。

え? デコトラを中古車市場で発見! どんなクルマ?

 今回発見されたのは、そのなかでも特に迫力のある1台です。

 奈良県にある「オートショップ ラヴァンス」では、さまざまなデコトラのカスタムを行っています。

 今回の個体は、非常に華やかな1台で、外装の電飾は、まるでナイトクラブのミラーボールを連想させるかのようなものになっています。

 フロントは大きな装飾が張り出しており、存在感がある外観です。

また、全体的に和のテイストになっているこの個体は、サイドには七福神の絵が描かれています

 同店の担当者は、この個体の特徴的なポイントについて、次のように話します。

「こちらの個体はカスタムを行っています。

 インターネット上に掲載されている画像などは、過去のものの場合もあり、その姿は現在でも更新されています。

 なかでも注目のポイントとなるのが、荷室部分がキャンピングカー仕様になっている部分です。

 このトラックを見たお客様からは『これはシブい』『すごい飾りでおもしろい』などの反響をいただきます」

※ ※ ※

 現代では技術の進化が影響し、LEDライトなどを用いてデコトラのカスタムを行うことが一般的となっています。

 かつてと比較すると絶対数こそは減っているものの、現代のデコトラは以前のものよりも華やかになり、文化としてはより一層深くなっているかもしれません。