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舌を担保にお金を借りたお母さん【青空と向日葵の会】

【舌を担保にお金を借りたお母さん】
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フランスの第三共和政の樹立に尽力し、
首相も務めたガンベッタ(1838~1882)。
貧しい食料品店の息子として生まれた彼は、
満足な勉強をすることができず、
15,6歳になると町の洋品店で働くことになりました。
ところが、政治家になる夢を持っていた彼は、
半年もせずに洋品店を辞め、家に戻ってきてしまいます。
そんな息子に対し、父親は理由を聞くことなく
り飛ばします。
しかし、母親はゆっくりと事情を聞いてあげました。
ガンベッタは政治家への夢を話し、
母親がその決意を確かめます。
少々の覚悟では、政治家になんてなれるはずがありません。
ガンベッタは、どんなに苦しくても
必ずやり遂げることを誓いました。
「でもパリで勉強するには300フランものお金が必要なのです」
悲しい顔をするガンベッタに、母親は言います。
「お前に覚悟があるのなら、お金は母さんにまかせなさい」
そして数日後、母親は確かに300フランを用意しました。
不思議そうな顔をするガンベッタに、
母親がお金を工面した方法を教えます

の息子が政治家になるのに必要なお金なのです。  目的が達成できたら必ず返しますからと言って、  借りてきたお金よ。  私の”舌”を担保にしてきたということね」

ガンベッタが政治家になれなければ、 母親は嘘つきになってしまいます。

母親には、息子を信じる覚悟がありました。

「母さんを嘘つきにしてなるものか」 ガンベッタは死に物狂いで勉強をし、 政治家への道を歩みはじめたのです。