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古紙・段ボールを出すたびに感じていたストレスを解消してくれたのは、最後まで気持ちよく使えるこれだった

本棚を整理した。もう読まないが状態が良くて売れそうなものは古書店へ、もう読まない上に状態の悪いものは、名残惜しいが処分することに。

だが、本や雑誌は意外と重く、ひもで縛って持ち上げると、手に食い込んで痛いのが地味にストレスだ。

結束するのに使うビニールひもの環境負荷も気になった。せっかく古紙回収に出すのだから、最後まで環境に優しい選択をしたい。

そんなときに見つけたのが、秋山工業の「ひらりS」だ。

手に食い込まず、ほどけにくい紙ひも

秋山工業 ひらりS  税込440円

撮影:森亮太

「ひらりS」は、古紙100%の再生紙で作った紙ひもだ。

平らな形状なので、新聞紙や雑誌の束を縛って持ち上げた時に手が痛くなりにくくなっている。

平らな形状のおかげで表面積が増えているからか、縛ったあとにほどけにくくなっている。

実際に縛ってみる

「ひらりS」を使って実際に紙資源を縛ってみた。

今回は十字結びという結び方で本を縛った。

まずはひもを適当な長さに切り、一本にする。

その一本のひもで輪を作り、輪の根本の、ひもが十字に交差したところに本の束を載せる。

左上の輪になっているひもを手前に引き寄せる。

右側のひもを手前に寄せた輪に下からくぐらせる。


ひもを本の中央部の上で強く締め付ける。

本の角で結べば完成だ。

縛った本の束を持ってみるとずっしりとしているが、平らな形状のおかげでビニール紐などを使うよりも、手に食い込まず持ち運べるようになった。

更に再生紙の紐はもう一度再生することができるので、資源回収に係る環境負荷を減らすことができる。

ただし、このひもは紙製ゆえ、水を含むと破れやすい。強い雨の日には注意が必要そうだ。

段ボールにも使える

同じ要領で段ボールを縛ったが、問題なく縛ることができた。

段ボールは大きくて縛りづらいことも多いので、滑らずにしっかり縛ることができるのは助かる。

再生紙の柔らかな風合いで包装にも

資源回収だけでなく、このひもは再生紙特有の柔らかな風合いと茶系の色合いでちょっとした包装にも馴染みそうだと思い、リボンにしてみた。

平らな形状ゆえ、箱に結び付ければリボンのようになった。

日本の古紙回収率は2022年時点で79.5%と世界的にも高い水準だそう。回収された本は再生紙となり、また次の紙製として生まれ変わる。

「ひらりS」もまた、こうした紙資源の循環の中で生まれた製品だ。

手に食い込みにくく再生可能な紙ひもで、紙資源を気兼ねなく出すことができそうだ。