Apex productブログ47  ·  2023/10/07

無許可の盛り土が崩落の恐れ、宗教法人が造成　千葉県が行政代執行


宗教法人が造成した盛り土。行政代執行で土を移すため重機が搬入された=2023年10月6日午前10時5分、千葉県君津市豊田旧野中、県提供

宗教法人が造成した盛り土。行政代執行で土を移すため重機が搬入された=2023年10月6日午前10時5分、千葉県君津市豊田旧野中、県提供

　千葉県は6日、計画にない盛り土が造成されたとして、君津市豊田旧野中で盛り土の一部を安全な場所に移す行政代執行を始めた。静岡県熱海市で起きた土石流災害の後、県による盛り土への行政代執行は初。県の点検で崩落の恐れが確認された5カ所の一つで、県は昨年、復旧を命じたが事業者が従わなかった。 【写真】宗教法人が造成した盛り土。行政代執行で土を移すため重機が搬入された=2023年10月6日午前10時2分、千葉県君津市豊田旧野中、県提供 　県森林課によると、盛り土は森林の尾根部にあり、高さ13メートル。のり面の勾配が42度で、県の林地開発許可審査基準に適合しない急な勾配になっている。50メートル先に民家があり、土砂の崩落で被害が発生する恐れがあることから、代執行に踏み切った。この日、県が委託した業者が工事のための重機を現地に搬入した。 　森林は、市内の宗教法人「成田山上総寺（じょうそうじ）」が所有。1986年に県の林地開発許可を得ていた。2021年4月、県は市からの情報で許可した計画にはない盛り土を確認。その後、静岡県熱海市での土石流災害を受けた点検で「崩落により周辺の人家や公共施設への影響が考えられる盛り土」と判断した。 　森林課によると、法人は修験道場などを建設するための仮設道として造成したという。県は昨年、盛り土の下に大型土囊（どのう）を設置し、ブルーシートでのり面を覆う応急対策工事をした。（田中久稔）

朝日新聞社

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