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千葉市中央区のパチンコ店『ビッグスクエア』が8月20日を以って休業に、「おおのや」グループにおける店舗閉鎖は1年半ぶり

千葉県千葉市の中央区にて営業してきたパチンコホール『ビッグスクエア』が2023年8月20日(日)の営業を以って休業する。

同店は「JR東千葉駅」から1キロ超ほど北東方面に位置しており、パチンコ機170台・パチスロ機92台(合計262台)の小規模ホールであった。

半径3キロ圏内には『アミューズ千葉』や『ピーアーク千葉駅前』などの大型ホールも存在しているエリアである。

運営母体となる「おおのや」グループは東京都を中心にパチンコホールを展開するチェーン企業だ。経営店舗は「ビックスクエア」などの屋号を冠しており計8店舗を営業してきた。

2021年12月には東京都大田区の『テゾーロ』を閉鎖しており、今回はそれ以来の店舗閉鎖となっている。

この他の閉店・休業情報はこちら

店舗 ビッグスクエア
休業日 2023年8月20日
住所 千葉県千葉市中央区東千葉3-14-33
備考

パチンコ店に行ってもパチンコを打たない人たちの事情

 かつては「30兆円産業」といわれていたパチンコ・パチスロ業界だが、公益財団法人日本生産性本部が発表した「レジャー白書2019」によると、2018年の市場規模は20兆7000億円にまで落ち込んでいるという。パチンコ業界に詳しいフリーライターの藤井夏樹氏はこう話す。

「パチンコ業界のピークは1995年前後。この頃の市場規模が30兆円といわれ、現在は20兆円程度。つまり、約25年で3分の2にまで縮小しています。その背景には、まずパチンコ・パチスロの出玉性能の変化があるでしょう。

 パチンコ業界の傾向として、機種の射幸性(ギャンブル性)が抑えられてきており、大きく勝つ可能性が低下。その分大負けする可能性も低くなり、緩やかに遊べるようになっているのですが、やはりユーザーはよりスリリングな機種を求めがちなので、遊技人口が減少しています。パチンコ店の数もかなり減ってきており、ピーク時は全国で1万8000店ほどだったのが、最近では1万店を割っています」(藤井氏)

 ピーク時の半分近くにまで減っているパチンコ店。客を呼び込むために様々なサービスをする店も増えている。

「パチンコを打たない人向けのサービスも多いです。広々とした休憩スペースがあったり、マッサージチェアがあったり、漫画喫茶のように無料で読める漫画がたくさんおいてあるホールもあります」(藤井氏)

 そうした流れを受けてなのか、パチンコは全く打たないが、パチンコ店には行くという人もいるという。

 30代・主婦のAさんは、ギャンブルはまったくしない。しかし、休日に夫と一緒にパチンコ店に行くことは多いという。

「夫がパチンコ好きで、休日によく行くので、それに付いて行くんです。私たちがよく行っているのは、ショッピングモールと隣接しているパチンコ店。休日の昼前くらいに、車で行くのですが、私が買い物をしている間、夫はパチンコを打っている。買い物が終わったら荷物を車に置いて、パチンコ店で夫と合流。夫は『もうちょっと打ちたい』ということが多いので、その間、私はパチンコ店内の休憩スペースで待っています。漫画もあるし、無料でもらえる飴なんかもあるし、良いリラックスタイムです」(Aさん)

一方、20代・男子大学生のBさんも、パチンコ店の休憩スペースをよく利用するという。

「一応パチスロを打つこともあるんですが、最近の機種は出玉も少なくて、あまり勝てなくなってきた。高設定台とかチャンスゾーンに近い台なんかを探して打っているのですが、なかなか良い台がない。だから、パチンコ店に行っても、ずっと休憩スペースで良い台が空くまで待機しているということも多いです。気がついたら打てそうな台がまったくなくて、1日中休憩スペースで漫画を読んでいたなんてこともあります(笑)」(Bさん)

パチンコ店のトイレはなぜきれいなのか?

 休憩スペースを使うことはないが、パチンコ店にはよく行くというケースもある。40代・男性会社員のCさんはこう話す。

「トイレを借りるためにパチンコ店に入ることは多いです。仕事柄、東京都内のいろんな駅を利用しますが、それぞれの駅周辺に、トイレを借りるためだけの行きつけのパチンコ店があるほどです。駅のトイレや駅に隣接している商業施設のトイレなんかは混んでいることも多いけど、パチンコ店のトイレは空いてるし結構きれいで、使いやすいんですよね」(Cさん)

 パチンコ店のトイレがきれいで、空いているのは、何か理由があるのだろうか? 前出・藤井氏が語る。

「パチンコ店は、サービスが行き届いていないとなかなかお客さんが来てくれない。そのためにもこまめにトイレを掃除しているお店が多いのは、間違いないでしょう。あと、トイレの数自体はそこまで多くないのですが、意外と空いているのも確かです。パチンコユーザーは飲み食いせずに打ち続けている人が多いし、トイレに行く時間があればその分打っていたいという心理も働いているのかもしれません」

 また、タバコ休憩のためにパチンコ店を使うという人もいる。30代・男性会社員のDさんはこう明かす。

「街中の喫煙スペースなども利用するのですが、パチンコ店であれば椅子もあるし、ゆったりタバコを吸える。帰宅時に最寄りの駅のパチンコ店で一服するのが日課になっています。今後、パチンコ店が禁煙化されるのは辛いですね……。是非喫煙専用の部屋を作ってほしいところです」(Dさん)

 本来、パチンコ店のサービスはパチンコユーザーのためのものだろうが、パチンコを打たなくてもパチンコ店を活用している人がいるのもまた事実。そういった人々にも、パチンコ店の減少は様々な影響を与えることになるかもしれない。

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コメント: 1
  • #1

    パチンコ依存症 (月曜日, 21 8月 2023 10:40)

    パチンコ無くなったら、生きていけないよ