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2023/スイカの日*7月27日

※ 酒井社長、毎年美味しいスイカありがとうございます。🍉庭の井戸で冷やして頂きます(笑)今週末に縁側で線香花火をしながら家族で過ごすのが夏の楽しみのひとつです。

冷やしすぎはNG!? スイカが一番美味しい温度とは

 

大きなスイカが店頭に並ぶ時季になりました。暑い夏には、水分たっぷりの甘いスイカが食べたくなる、という人も多いのではないでしょうか。

ウェザーニュースでは、「スイカが好きか、嫌いか」についてアンケート調査を行いました。結果を見ると、「好き」と答えた人が全体の9割近くを占め、多くの人から支持される人気食材だということがわかりました。
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旬を迎えたスイカを冷やして食べるのは、夏の楽しみのひとつです。しかし、ただ冷やせばよいというものではなく、スイカは美味しく感じられる適温があるそうです。詳しい話を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

スイカは体を冷やす

スイカは体を冷やす作用があるとされていますが、なぜでしょうか。

「スイカは90%以上が水分であるため、冷たいスイカを食べると冷たいものを飲んだのと同じように体を冷やす効果があります。

カリウムや、スイカの果汁から発見されたアミノ酸の一種『シトルリン』といった栄養成分が多く含まれており、むくみの解消や利尿作用、老廃物の排出を促すため、高血圧予防にも効果的と言われています。

特にシトルリンには、疲労回復や動脈硬化の予防効果が期待されています。また、赤い果肉には抗酸化作用のあるカロテンとリコピンが含まれています」(吉田さん)

冷たすぎるスイカは甘くない?

スイカには最も甘味を感じられる適正温度があるそうです。

「スイカというと、買ってきたら冷蔵庫でキンキンに冷やして食べる、という方も少なくないかもしれません。しかし、甘味の多い桃やサクランボなどと同様、スイカは冷やし過ぎると甘味を感じにくくなる傾向があります。

一般的にスイカの甘味を最も感じられる温度は10~15℃ぐらいと言われています。これはちょうど川や井戸水ぐらいの温度です。キャンプに行った時に川で冷やしたスイカがすごく美味しかったと感じた方もいらっしゃると思いますが、それはスイカが最も美味しい温度で冷えていたからです」(吉田さん)

美味しいスイカの冷やし方

スイカを自宅で美味しく食べるにはどのように冷やしたらいいでしょうか。

「水温で冷やすと適温になるので、洗い桶や大きなボウルにスイカを入れ、タオルで半分ぐらい包みます。その上から水道水をチョロチョロと流していけば適温に冷えます。
冷蔵庫で冷やす場合は、食べる2時間前を目安に野菜室などに入れて冷やします。

もし冷やし過ぎてしまった場合は、室温で少し置いてから食べるようにしましょう」(吉田さん)

食べる際に少し塩を振ると天然の補水液になり、熱中症予防にも効果があるスイカ。美味しくなる温度に冷やしてたっぷりいただきましょう。

おいしいスイカは見た目で判断できる?

スイカは昔から「叩いて軽い音がすると甘い」とか「こめかみを叩いた時の音に似ているものは甘い」とかいわれていますが、プロでも音だけで判断するのは難しいそうです。

野菜ソムリエプロの吉田謹子さんにおいしいスイカの見分け方を伺いました。

しま模様の色と形を見る

「音だけでなく、見た目でも甘さや鮮度などを見分けるのは難しいです。また、『甘い方が好き』『食感がシャリシャリしている方が好き』など、好みは人それぞれです。そのため、絶対的な基準ではないのですが、一般的なスイカを見た目で判断するときに分かりやすい目安となるようなポイントを3つ紹介します。
1つ目は、スイカには独特のしま模様がありますが、このしま模様の色が濃く、地の緑との境がはっきりしているものは甘いスイカの傾向があります」(吉田さん)
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「2つ目もしま模様がポイントです。スイカの表面を軽く触ったときに、しま模様が凸凹しているのが感じられると思いますが、この凸凹がはっきりしているものほど、よく熟していて甘くなっている傾向があります」(吉田さん)

ツルのつけ根を見る

しま模様以外にも、スイカのツルもおいしさを見分けるポイントだそうです。

「3つ目のポイントはツルです。ツルのつけ根がくぼんで周りが盛り上がっているいるものは完熟しているサインです。
最近ではツルが付いたままで売られているものは少ないのでわかりにくいですが、ツルがカットされた部分がくぼんでいるものはよく熟しているという目安になります。
また、ツルが緑に近い色で、形の良いものはより新鮮な傾向があります」(吉田さん)
スイカにはカリウムをはじめ、ミネラルが豊富に含まれています。高血圧を抑制したり、むくみをとる効果もあると言われています。また熱中症予防にも少し塩をかけて食べるとよいそうです。

これからの暑さをのりきるために、甘くておいしいスイカを見分けて、たっぷりいただきましょう。
皆さん、こんばんはデス🙇🙇
西瓜🍉好きすぎて被っちゃいマシタ❤️
(※ 水野美紀さんデス)🤭

スイカ、知られざる5000年の歴史 水分貯蔵に、健康維持に、古代から重宝されていた

スイカは昔から数多くの芸術作品に描かれてきた。画像はジュゼッペ・レッコ(1634〜1695年)の『果物のある静物』。ヨーロッパで最初に色付きで描かれた赤いスイカの図は、中世の書物『健康全書』に見られる。(Photograph by DEA, A. Dagli Orti/DeAgostini/ Getty)
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 スイカを「天使の食べもの」だと言ったのは作家のマーク・トウェインだが、スイカの祖先にあたる果物を口にしたなら、天使もすぐに吐き出したに違いない。スイカはもともと固くて苦い、薄緑色の果物だったという。イスラエルにある農業研究機構の園芸学者ハリー・パリス氏は長年の研究の末、5000年におよぶスイカの歴史を解き明かした。(参考記事:「ルイ14世を魅了したエンドウマメの歴史」

祖先はどこに

 スイカの祖先にあたる植物がアフリカで生まれ、やがて地中海から欧州各地に広まったことは、専門家らの一致した意見だ。しかしこの植物の起源がアフリカのどこにあるかということになると、見解はさまざまに分かれる。

 その原因は18世紀以降の学者たちがいい加減な分類を繰り返したことにあるとパリス氏は言う。現在のスイカの学名「Citrullus lanatus」も正確さに欠けている。「lanatus」はラテン語で「毛の多い」を意味し、本来は短い毛に覆われたシトロンメロン(学名 Citrullus amarus)を指すものだったそうだ。

 アフリカ南部で育つこのシトロンメロンこそがスイカの祖先ではないかという意見もあるが、パリス氏はエジプト人がアフリカ南部よりも早く、約4000年前にスイカの栽培を始めた証拠をつかんでいる。

 次の有力候補は、アフリカ西部原産のエグシメロンだ。しかしエグシは果肉ではなく、種を食べる目的で栽培されていたため、こちらも疑わしい。パリス氏は「今でもエジプトやスーダンの砂漠には野生のスイカが生えているというのに、そこからわざわざナイジェリアのようなアフリカ西部までスイカを求めに行くことはないでしょう」と述べている。彼の考えるスイカの真の祖先とは、アフリカ北東部原産の種で、学名Citrullus lanatus var. colocynthoidesという植物だ。

ツタンカーメンも食べた?

1705年、アメリカの農園主ロバート・ビバリーはスイカについてこう書いている。「たいそう美味で舌にうれしく、目にも美しい。外皮は生き生きとした緑色をして……真紅の果肉に、種は黒くつややかだ……」
1705年、アメリカの農園主ロバート・ビバリーはスイカについてこう書いている。「たいそう美味で舌にうれしく、目にも美しい。外皮は生き生きとした緑色をして……真紅の果肉に、種は黒くつややかだ……」
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 リビアでは5000年前の集落から、さまざまな果物の遺物と共にスイカの種が見つかっている。スイカの種はツタンカーメン王の墓など、3000〜4000年以上前に作られたエジプトの墓でも発見されており、壁にもスイカが描かれている。ある墓に描かれたスイカは野生種のような球形ではなく、今日一般的な楕円形をしていることから、栽培種であると推測される(米国では楕円形のスイカが一般的)。

 そもそもエジプト人は、なぜ野生のスイカを栽培しようと考えたのだろうか。当時のスイカは固くて味も悪く、とうてい食欲をそそるようなものではなかったはずだ。

 その答えは「watermelon(水のメロンの意。スイカの英名)」という名称にある。スイカは日陰の涼しい場所に置いておけば数週間から数カ月間保存が効くため、エジプト人は水分を貯蔵するためにスイカを栽培するようになったのだろうと考えられる。墓からスイカの遺物が見つかる理由もまた同じだ。「エジプトの王たちが没した後、死後の長旅の道中で水分が必要だろうと供えられたのがスイカだったのです」とパリス氏は言う。(参考記事:「古代エジプト 王家のペットたち」

 スイカの収穫を始めたエジプト人はおそらく、まずは味をよくしたいと考えただろう。苦い味の原因となっていた遺伝子は1つしかなかったため、スイカから苦味を取り除くのはさほど難しくなかったと思われる。

 その後も徐々に品種改良は続けられた。エジプトの墓に描かれた絵の中には、楕円形のスイカが大皿に載せられているものがある。生のまま供されていたということは、切っただけで食べられるほどスイカが柔らかかったということだ。

旅の必需品からデザートへ

 紀元前400年〜紀元500年頃の文献からは、スイカがアフリカ北東部から地中海へ広まっていった様子が読み取れる。こうしたスイカの普及には、交易品として利用されたことのほか、長旅の水分補給源として重宝されたこともひと役買っていた。

 古代ギリシャのヒポクラテスやディオスコリデスといった医師たちは、スイカの医学的効能を高く評価しており、利尿剤として用いたり、あるいは熱射病になった子供の額に冷やした皮を当てたりしていた。古代ローマの博物学者、大プリニウスもスイカの効用を認めており、1世紀に書いた『博物誌』の中で強力な解熱効果がある食べものとして紹介している。(参考記事:「スイカが発揮する5つの健康効果」

 スイカは古代ヘブライ語で「アヴァッティヒム(avattihim)」と呼ばれていた。この呼称が何を意味するかを解明するのに役立ったのは、数千年前にイスラエルで編纂されたユダヤ法の書物『ミシュナー』、『トセフタ』、『エルサレム・タルムード』だ。

 10分の1税(聖職者や貧しい者のために収穫物の10分の1を収める義務)に関する記述では、農民に対する指示として、「アヴァッティヒム」を重ねずに、ひとつずつ置くようにと書かれている。当時のスイカの皮が非常に傷つきやすかったことは知られているので、この記述から、「アヴァッティヒム」がスイカを意味していたと考えられる。

 また200年頃に書かれたヘブライ語の文献の中では、スイカはイチジク、ブドウ、ザクロと同じ仲間に分類されている。こうしてスイカは甘い果物への仲間入りを果たし、3世紀には立派なデザートになっていたのだ。

赤くなるにつれ甘く

 この頃の文献には、熟したスイカの果肉は黄色だと書かれている。イスラエルにある425年頃のビザンチン時代のモザイクにはスイカの断面が描かれており、こちらもやはり黄色っぽいオレンジ色をしている。(参考記事:「涙なくして語れないタマネギの歴史」

選抜育種により、スイカの果肉は徐々にその色を変えていった。スイカの赤い色の遺伝子は、糖度を決定する遺伝子とペアになっている。(Photograph by Niday Picture Library, Alamy)
選抜育種により、スイカの果肉は徐々にその色を変えていった。スイカの赤い色の遺伝子は、糖度を決定する遺伝子とペアになっている。(Photograph by Niday Picture Library, Alamy)
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 その後、スイカの果肉は今のような赤に変わったわけだが、これは赤い色を持つ遺伝子と糖度を決定する遺伝子とがペアになっていることに由来する。スイカが品種改良によって甘くなるにつれ、果肉の色も徐々に変化していったのだ。

 赤いスイカの絵が最初に登場するのは中世ヨーロッパの書物『健康全書』だ。『健康全書』とは11世紀のアラビア語の書物を元にした健康的な生活のための指南書で、14世紀イタリアの貴族たちは豪華な図版入りの写本を作らせていた。

 この書物には園芸に関する記述が豊富に含まれ、楕円形で緑色の筋の入ったスイカが収穫され、販売される様子を示す図版には、スイカの赤い断面が見てとれる。また別の場面では、スイカの一端に口をつけておいしそうに果汁を飲む農夫の姿が描かれている。スイカはこうして長い年月をかけ、天使にふさわしい味へと進化してきたのである。(参考記事:「アスパラガスは19世紀のバイアグラだった」

文=Mark Strauss/訳=北村京子

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コメント: 1
  • #1

    さとる (木曜日, 27 7月 2023 08:41)

    酒井社長、ありがとうございます。
    私もスイカパーティ参加させていただきましたよ。