
女子生徒はこんなふうに考えたのです。
「きっとサングラスつけたくない人もいるはず。 それに、持ってない人は買わなきゃいけない。 私のために無理しないで」
その思いをみんなに告げると、仲間たちはこう返してくれました。
「大丈夫だよ。合唱祭終わったら絶対に『やってよかった』ってなるから」
これを受け、担任の女性教諭は学内で事情説明に回りました。
「私がしたことはこれだけ。 女子生徒を練習に誘ったのも、 サングラスをつけようと動いたのも、ぜんぶ生徒たち。 リーダーがいるわけでもなく、 おとなしいと思っていた生徒たちですが、 しっかり成長していました」
その後、クラスの仲間は、両親や祖父母から借りるなどして、 当日は全員がサングラスを持参。
登壇すると一瞬どよめいたものの、 曲が終わると会場は大きな拍手に包まれました。
本来、保護者は観覧できませんが、 女子生徒の母親は特別に許可をもらって様子を見ていました。
体はつらそうでしたが、笑顔を絶やさない我が子。
終わった後、クラスメートと握手しながら、こう声をかけられていました。
「ありがとう、おかげで一つになれた。最高のクラスになったね」
その言葉を聞いた女子生徒は 「この一言で、大変だったことが全部チャラになった」と思ったそうです。
また彼女は、 「みんなと歌って超楽しかった。 楽しい思い出がつくれて良かった」 と振り返っています。
<母親のコメント>
日々いろんな症状があり、つらい思いしている中でも 「私のためにゴメンね」と経済的な心配をしたり、 島外での治療のために「きょうだいに寂しい思いをさせている」 と家族の心配をしたり、そんな娘です。
今は高校の先生方や友達の理解・支えがあり、 休みがちではありますが、何とか頑張って登校しています。
体力的には辛いと思います。 娘以上に副反応に苦しんでいる子は、たくさんいます。 早急に治療法が確立されることと、国からの救済を願っています。
そして、この記事を読んで、 原因が分からずに苦しんでいる子が副反応のことに気づき、 前に進むことが出来るならうれしいです。

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