
2023年度前期 連続テレビ小説『らんまん』 主演は神木隆之介さん!

春らんまんの明治の世を 天真らんまんに駆け抜けた―
ある天才植物学者の物語
連続テレビ小説第108作 『らんまん』 のモデルは、
日本の植物学の父 牧野富太郎(まきの・とみたろう)
その喜びと発見に満ちた生命力あふれる人生を
美しい草花やみずみずしい里山の情景とともに描き、
日本の朝に癒やしと感動のひとときをお届けします
※実在の人物である牧野富太郎(1862―1957)をモデルとしますが、激動の時代の渦中で、ただひたすらに愛する草花と向き合い続けた、ある植物学者の波乱万丈の物語として大胆に再構成します。
登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描きます。原作はありません。
好きなもののため、夢のため、一途(いちず)に情熱的に突き進んでいく!!
物語のスタートは高知、そして花の都・東京へ―
今、世界共通の目標としてSDGsが提唱されています。持続可能な地球を守り続けるために人間と自然環境がどう向き合っていくかが問われる現代の世相は、牧野富太郎の生きざまやその思想にぴたりと符合します。
時代は明治維新から激動の大正・昭和そして未曽有の敗戦へ―
そんな混乱の時代の渦中で、ただひたすら愛する草花と向き合い、明るいまなざしで生命の多様性を肯定し続けた牧野富太郎の生涯。彼の喜びと感動に満ちた人生を描く朝ドラは、不安と混迷の時代を生きる現代のわれわれに前を向く勇気を与えてくれることでしょう。
◆執筆にあたって 作者 長田育恵(おさだ・いくえ)
題材を問われ、真っ先に浮かんだのが牧野富太郎の大きな笑顔でした。世界規模での感染症流行の渦中、この先に広がる世界を思い描いたとき、もう少し風通しがよく、もう少し優しい、ひとりひとりの多様性が尊重される価値観が求められていくのではないかと想像したからです。
富太郎は、ただひとつ特別な才能に恵まれていました。それは「ひたすら植物を愛すること」。子どもの頃に抱いた「好き」という感情が生涯を決定付けた、それこそ植物が太陽に向かって成長していくような生命力溢(あふ)れる男です。彼が愛を注ぐ植物の世界は、どんな逆境でも絶滅を免れるため千差万別の多様性があります。彼は、多様性の価値を認め、それぞれの特性を等しく尊び、一生愛し続ける才能に恵まれていたのです。
ですが時代のうねりの中、彼の生き方は簡単に理解を得られるものではありませんでした。そんな彼を支え、磨き抜いていったのが、鮮やかな出逢(であ)いの数々です。生涯で約1500種類以上の新種を発表し、約40万点以上の植物標本を残した富太郎。けれど、その足跡を見渡せば、富太郎という広場に集った人々こそが、花のように咲き誇っていることでしょう。
富太郎をモデルに描く主人公、槙野万太郎。ありのままの生を見つめる明るい眼差(まなざ)しと、植物が光に向かうような生命力、そしてひたむきに何かを愛する心が、観てくださる方の「今日」を彩ることを願っています。
【プロフィール】
1977年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒。07年に日本劇作家協会戯曲セミナーに参加し、翌年より井上ひさし氏に師事。09年劇団「てがみ座」を旗揚げ、以降、全戯曲を手掛ける。演劇作品において、15年文化庁芸術祭演劇部門新人賞、16年鶴屋南北戯曲賞、18年紀伊国屋演劇賞個人賞、20年読売演劇大賞優秀作品賞など受賞多数。
最近はNHKドラマの脚本も手掛け、19年特集ドラマ『マンゴーの樹の下で ~ルソン島、戦火の約束~』、20年プレミアムドラマ『すぐ死ぬんだから』、21年ドラマ10『群青領域』、22年特集ドラマ『旅屋おかえり』を執筆。
21年特集ドラマ『流行感冒』でギャラクシー賞奨励賞・東京ドラマアウォード優秀賞を受賞。
主演 神木隆之介(かみき・りゅうのすけ)
槙野万太郎(まきの・まんたろう) 役

【プロフィール】
1993年埼玉県出身。05年映画「妖怪大戦争」で主演を務め、日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。その後も映画「桐島、部活やめるってよ」「るろうに剣心」シリーズ、「バクマン。」をはじめ、数々の話題作に出演。劇場アニメ「サマーウォーズ」「君の名は。」では主人公の声を担当。
NHKでは05年の大河ドラマ「義経」で牛若を演じ、12年の大河ドラマ「平清盛」では牛若が成長した源義経を演じて話題に。18年土曜ドラマ「やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる」で主演を務め、ギャラクシー賞奨励賞を受賞。19年の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』では古今亭志ん生の弟子・五りんを演じた。
子供向けSDGs番組シリーズ「ひろがれ!いろとりどり」では、マスコットキャラクター・アオの声を担当している。
独特のみずみずしい感性と際立った演技力で、実力・人気ともに将来を最も期待される若手俳優である。
<役柄> 槙野万太郎
高知で酒造業を営む裕福な商家の一人息子として生まれる。体が弱くいじめられがちな少年だったが、植物の魅力にとりつかれ、その秘めた才能を発揮する。草木をたずねて毎日のように野山を歩き回ったおかげで健康で丈夫な体を持つことに。小学校中退という学歴にもめげず、独学で植物学をきわめ東京帝国大学植物学教室の門をたたく。のちに「日本の植物学の父」と称される。
◆神木隆之介さんコメント
人生でこんなに嬉(うれ)しい事が起きるのかと驚きました。それと同時に長く深く誰かの人生を生きるという責任、とにかくひたすら一生懸命生きます。
牧野富太郎さんの笑顔を見た時に、なんて素敵(すてき)な優しい笑顔なんだ、こんなに純粋に屈託ない笑顔ができる牧野さんがすごく羨ましいな、と思うと同時に、優しさに包まれる気持ちになりました。僕も牧野さんみたいな素敵な笑顔が似合う人になれるように、また、観てくださる方が優しい気持ちに、そして、"笑顔" になっていただけるように精一杯頑張ります。
よろしくお願いします。
《2023年度前期》連続テレビ小説『らんまん』 主人公の妻となるヒロインは、浜辺美波さんに決定!

◆物語
江戸時代末期の1862年(文久2)3月、全国で尊王攘夷の機運が高まるなか、坂本龍馬が土佐藩を脱藩──そのわずか1か月後、同じ高知で酒造業を営む裕福な商家に待望の男の子が誕生する。のちの天才植物学者・槙野万太郎である。
万太郎は、明るい性格だが、虚弱な子ども。なぜだか植物のことが好きで、集中すると周りのことも目に入らなくなってしまう。大人たちは不思議な子どもだと思っているが、母親の房子は、そんな万太郎に穏やかな愛情を注いでいた。しかし、万太郎が6歳のとき、房子が病気で死去。父親も早くに亡くしていた万太郎は、祖母・タキの手で育てられることになる。
タキは、名家の跡取りとして立派な男子に育てようと、万太郎を町で評判の学問所に入れる。最初は学校生活になじめなかった万太郎だが、植物の名前が載った本を見つけ、「その本が読みたい」という思いから、熱心に勉強するようになる。
その後、万太郎は学業の面でメキメキと頭角を現し、英語・地理・物理・天文など西洋の学問を次々と吸収していく。やがて明治新政府のもと新たな学校制度が始まり、万太郎も小学校に通い始めるが、その教育レベルの低さに物足りなさを感じて自主退学。その後は家業の手伝いもそこそこに、大好きな植物採集に明け暮れる生活を送るようになる。
東京・上野で開催される「内国勧業博覧会」をきっかけに万太郎は初めて上京。その旅のなかで憧れの博物学者たちと出会い、日本各地の貴重な植物や海外から来た珍しい植物を目の当たりにする。「いつか必ず日本の植物のすべてを明らかにしたい!」──万太郎の植物学への情熱に火がついた。万太郎は、東京帝国大学植物学教室の門をたたき、助手として働くことになる。水を得た魚のように研究に没頭し、新種を次々と発見、学名をつけていく万太郎。さらに、菓子屋の娘・寿恵子と大恋愛の末、結婚。子宝にも恵まれ、幸せな生活を送る。
しかし、万太郎の活躍に嫉妬する教授陣から嫌がらせを受けたり、学歴がないことを理由に十分な給金をもらえないなど、理不尽な目にも多くあう。それでも、愛する植物のため、「日本独自の植物図鑑を編纂する」という夢のため、万太郎は情熱を失うことなく一途に突き進んでいく──。
コメントをお書きください