Apex product ①【介護と福祉の問題】 project

ビタミンの摂り過ぎに要注意!?発がんや心疾患のリスクが高まる?

身体の機能を正常に保つのに必要な栄養素であるのがビタミンです。極端に偏った食生活を続けていると、ビタミン不足に陥り、壊血症や夜盲症、骨軟化症といった重大な病気に罹りやすくなります。特に高齢の方は食事量が減少する傾向にありますが、それに伴い必要とされるビタミンを摂取できなくなり、その結果さまざまな身体の不調を訴えるケースが多くなってしまいます。

逆に、ビタミンの摂り過ぎも身体には良くありません。ビタミンの摂り過ぎによる身体への弊害については、先日開催されたアメリカがん学会(AACR)の2015年度年次大会でも指摘されています。発表を行ったコロラド大学がんセンターのTim Byers医師によれば、1日に必要とされるビタミンの量を超えて摂取した場合、発がんリスクや心疾患リスクが高まる恐れがあるのだとか。

特に注意が必要なのが、「βカロチン」と「葉酸」だそう。βカロチンと言えば、一般に身体の免疫力アップに効果的な栄養素として考えられていますが、摂り過ぎると、肺がんや心疾患のリスクが最大20パーセントも高まることがデータを通じて確認されています。それに対し、葉酸は大腸の前がん性のポリープの解消に有効であると考えられつつも、摂り過ぎることによりポリープの数が増えてしまうことが今回明らかとなっています。

一見ビタミンが不足しているように思えても、意外と1日に必要なビタミン摂取量を満たしているものです。高齢の方は厚生労働省などに公表されているビタミンの摂取目安量を照らし合わせながら「1日に必要なビタミンを超えて摂取していないかどうか?」を改めて確認するようにしましょう。

介護のストレスはアメで解消!?糖分のこまめな摂取でストレスレスな身体に

糖尿病患者の天敵としてのイメージが強い糖分。糖分を摂り過ぎた結果、血糖値が上昇した場合、インスリン抵抗性が高まり、血糖値がなかなか下がらない状態が続いてしまいます。

もちろん、糖分には悪い側面もあれば、良い側面もあります。私たちは疲れた時などに甘いものが食べたくなりますが、このメカニズムについて追究したのが、カリフォルニア大学デービス校の研究チームです。

スクロースやアスパルテーム(人工甘味料)で甘くした飲み物を1日3回被験者に飲ませ、MRI検査を実施したところ、アスパルテームを飲んだ被験者よりもスクロースを飲んだ被験者において、コルチゾール値が著しく低下したことが判明。ちなみに、コルチゾールとはストレスを感じた時に多量に分泌されるホルモンのことを指します。実験では、スクロースを摂取することによって、脳の海馬内でのストレス関連の活動が抑えられることが確認されています。

ちょっとしたことでイライラしやすい人は、カバンの中にキャンディーやチョコレートなどを入れておくとよいかもしれません。なお、人工甘味料が含まれているものはストレス軽減効果が薄いですので、人工甘味料が含まれていないものを選ぶようにしましょう。ただし、ストレスが溜まっているからと言って、やけ食いすることのないようお気をつけくださいね。

地域密着ケアを学ぶ全国研修会が今年7月に広島県で開催!

地域に暮らす高齢者の方を支えるグループホームや小規模多機能型ホーム、認知症デイサービスなどで働く方にとって、地域の福祉拠点としてどのような存在であり続けるかを考えることはとても大切なことですよね。

今年4月の介護保険制度改正により、地域包括ケアシステムのあり方や、各事業所に期待される役割も少しずつ変わってきている今。介護を必要とする高齢者の方のケアに置いて小規模多機能ホーム活動の先進事例や、グループホームにおける看取りケアのあり方、医療と介護の連携で大切なことなどを学ぶことのできる「地域密着ケア・地域包括ケア全国研修会」が今年も開催されます。

広島県福山市で開催が予定されている同研修会は、7月11日・12日の2日間開催。プレセミナーとして現場ですぐに役立てることのできるスタッフの育成方法や、グループホームや小規模多機能ホームの書類作成の工夫などが学べるセミナーの他、地域包括ケアや地域密着ケアを様々な視点で学ぶことができるシンポジウムや14の分科会が開催予定となっています。

主な分科会テーマとしては「小規模多機能施設の活動の工夫あれこれ」「困難事例で学ぶ! BPSDへの対応方法」「グループホームの運営の工夫」などがあり、全国の小規模多機能ホームやグループホームの事例検討会も実施されます。

高齢者の方の自分らしい暮らしをサポートする介護現場のあり方や、実践に役立つメソッド、情報交換などが行える貴重な機会。すでに参加申し込みがスタートしていますから、興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか?

排泄トラブルが高齢者の生活満足度を低下させる?3人に1人に意欲減退の実態が!

高齢化に伴い、今後介護を必要とする高齢者数が増加することが見込まれるなか、個々人の健康寿命の延伸の大切さが唱えられ、政府・自治体・企業など様々な団体や介護関係者らが健康的な暮らしを維持するための取り組みを行っています。

しかしながら、健康寿命の延伸への取り組みにおいて、意外と見落とされがちなのが「排泄トラブル」です。介護を必要としない方でも尿モレなどの排泄トラブル経験を持つことは、珍しいことではありません。

「ユニ・チャーム株式会社」が50〜70代の男女約1200人を対象に行った実態調査では50歳以上の4人に1人が何らかの排泄トラブルを経験していることが明らかになっています。さらに、そのうち約半数が排泄トラブルに対して「特に何もしていない」と対処をしていない状況も浮き彫りとなっています。

意外と多くの方が抱える排泄トラブル。悩んでいても、なかなか人に相談することもできず、おざなりになりがちな排泄に関する悩みが、実は生活面に大きな影を落としているとしたら、皆さんはどう考えますでしょうか?

同調査では排泄トラブルを抱える人のうち23.4パーセントの人が「睡眠時間や質の低下」を挙げています。更に「外出意欲の減退」は14.4パーセントの人が、「運動意欲の減退」は11.7パーセントの人が、「食事意欲の減退」は8.6パーセントの人が経験していることも明らかになっています。

健康寿命を延伸するために注意したい食事・運動・睡眠の3つに対して、排泄トラブルが障害となってしまっているなかで、アンケート回答者からは「健康寿命延伸に向けて重要なこと」として「排泄ケア」を挙げている人は全体の半数以下と意識が低いことは、健康づくりにおいて気になるポイントです。

このように、排泄ケアを充分にできないことが生活の質(=QOL)の低下に繋がる可能性が示唆されている今回の調査結果を受けて「ユニ・チャーム株式会社」では排泄トラブルを早い段階で改善・維持するためのトレーニングやケアの重要性を指摘しています。

ご自身、もしくはご家族、介護予防サービス関係者の方は、排泄ケアのあり方について今一度見直してみてはいかがでしょうか?

兵庫県警が民間警備会社と連携。高齢者を狙う特殊詐欺の警戒強化へ

一昨年くらいから高齢者にも使いやすいユニバーサルデザインのATMが登場するなど、利便性の向上が図られる一方、被害が続出しているのがお年寄りを狙う特殊詐欺です。4月13日、兵庫県警は民間警備会社と連携した「特殊詐欺防止広報啓発支援事業」の開始を発表しました。

この4月からは先行して東京都内の金融機関を対象に、警視庁から委嘱を受けた元女性警察官による「高齢者被害防止女性アドバイザー」が常駐する試みが始まっています。今回、兵庫県警が取り組む「特殊詐欺防止広報啓発支援事業」は、その関西版ともいえる位置づけです。

本事業では、30代から70代まで20名の支援員が、来年の3月末までの約1年間、神戸と阪神、東播、西播といった4地域のATM周辺の警戒および高齢者宅への戸別訪問などを行う予定。民間の警備会社への委託、緊急雇用創出事業の一環ということで、まずは1年間の展開のようですが、こうした動きで効果が出れば、継続して行われる可能性もありそうですね。

認知症高齢者の精神的な充足度向上に。リラックス効果の高い「セラピューティック・ケア」に要注目!

認知症をはじめとする高齢者のケアにはいろいろなものがあります。先日もオーストラリア発祥の「老いることを楽しむケア」であるダイバージョナルセラピーをご紹介しましたが、イギリスの赤十字が確立した「セラピューティック・ケア」も注目を集めているそうです。

この「セラピューティック・ケア」とは、介護者が両手で高齢者を優しく撫でることで緊張を和らげ、ストレスを解消していきつつ、心身を深いリラックス状態へ導くもので、日本語にすると「治癒力のある介護」という意味になるとのこと。穏やかな精神状態や精神的な苦痛の緩和が期待できるため、病院やホスピスなどで活用されてきたという経緯があります。

通所介護や訪問介護、居宅介護支援などを行っている株式会社ソラストでは、この4月より同社に勤務する介護スタッフが日本セラピューティック・ケア協会の研修を受講、2015年度は28の事業所で約120名の有資格者の育成を計画しているとのこと。また、30の事業では「回想法」を活用したレクリエーションの導入を予定しており、この2種類のサービスともに広域事業展開する介護事業者が導入するのは全国初の試みとなるそうです。

老後の生活を心地良いものにしていくには、精神的な充足度の高さも大切なポイント。生活の質(QOL)の向上が重要視されるなか、こうした「セラピューティック・ケア」や「回想法」を導入し、認知症ケアの強化を目指す施設も増えていくのかもしれませんね。

産学官の協力・連携で1,000名を対象とした認知症研究がスタート!

認知症に関する研究や実験がさまざまなアプローチで進められています。大手総合電機メーカーの一つである東芝株式会社は、大分県・大分大学と合同で「認知症のなりやすさ」と身体情報および生活習慣などとの因果関係を解明する実証実験をスタートすると発表しました。

これは大分県から産学官連携ヘルスケアモデル事業の支援などを受け、三者が共同で取り組んでいくというもの。1,000名の高齢者を対象に3年間にわたって行われる予定となっており、認知症の診断に用いられる脳内に蓄積したアミロイドベータの分量と認知機能の検査情報となる関連データに加えて、東芝株式会社が開発したリストバンド型の生体センサーを装着してもらうことで、日中の活動量や睡眠時間などの生活データ、体重・血圧・血糖値などのバイタル・データなども継続して収集していくということです。

これら1,000名分の認知症関連データ、生活データ、バイタル・データを用いて、東芝株式会社では、2020年を目標に、全国の地方自治体、ケアセンター、研究機関向けに認知症の発症リスクを抑える予防サービスの実現を目指していくとのこと。大手総合電機メーカーと自治体、大学の協力・連携によって、ますます認知症研究が進んでいくのではないでしょうか。

島根県が地域包括ケアシステム構築の一環として「在宅医療」の冊子を制作

医療や介護、予防や住まいおよび日常生活への支援を一体的に実施すべく、全国各地で構築が進められている地域包括ケアシステム。その中心は在宅医療や在宅介護になるといわれていますが、島根県では県民向けに『しまねの在宅医療』というパンフレットを製作しました。

超高齢社会の進展とともに「在宅医療」や「在宅介護」という言葉は耳にするようになったとはいえ、実際に準備すべきものや内容については、まだまだ知られているとは言い難い状況です。そこで島根県では、在宅医療の受診方法をはじめ、適切な治療法や家族の負担など、在宅医療の基本的な情報を『しまねの在宅医療』に掲載。

具体的な内容に関しては、一般社団法人島根県医師会が監修を担当しており、病状や年齢制限、各種介護サービスとの連携はもちろん、在宅医療と在宅介護のイメージをわかりやすく伝えるため、かかりつけ医や病院、診療所、介護サービスなどの説明や相関図なども紹介しており、患者本人だけではなく、家族の方々にも役立つ内容となっているそうです。

この『しまねの在宅医療』は5万部を発行。各市町村役場をはじめ、県内の全病院や在宅療養支援診療所、有床診療所、県介護支援専門員協会、地域包括支援センターなどで配布。地域包括ケアシステム構築の一環に位置づけられた今回のパンフレットで、島根県の在宅医療および在宅介護の周知がますます進んでいくといいですね。

介護と福祉の資格・施設統合案で、改めて注目を集める「富山型デイサービス」

ここ最近、大きくクローズアップされるようになった高齢者と乳幼児を一緒に受け入れるタイプの介護施設。厚生労働省が資格と施設の一本化の検討を進めていることもあり、気になっている方も多いのでは?今また「富山型デイサービス」が注目を集めているといいます。

「富山型デイサービス」とは、1993年に富山市の「このゆびとーまれ」が始めたもので、高齢者だけではなく、乳幼児のような子供や障がい者まで別け隔てなく受け入れ、自然に触れ合うことでケアの効果を高めていく考え方の施設で、以前にもニュースでご紹介しました。

こうした動きを受けて、2003年に富山県は高齢者向けのデイサービスを障がい者などでも利用可能な事業の推進特区として申請・認定を受けた後、2006年には特区としての認定がなくても、全国各地の自治体それぞれの判断で設置ができるようになったという経緯があります。

とはいえ、高齢者、障がい者、乳幼児の世話を一度に行う「富山型デイサービス」には、その対応に優れたスタッフの存在が欠かせず、理念が素晴らしいからといって、すぐに取り入れられるものでもありません。たとえば、大阪市では2014年に地域などの要望があった生野市のみ、限定的に事業申請を認め、現在は大阪市全体に導入すべきかどうか検証中とのことです。

厚生労働省が検討を進める資格を含めた介護福祉施設と保育施設などの統合は、いわば「富山型デイサービス」の延長線上にあるものといっても良いと思われますが、全国各地で「富山型デイサービス」が全面的に受け入れられているわけではない事実から考えても、ますます慎重な議論やケーススタディーが必要になってくるのではないでしょうか。

東京都では5月下旬からサービス付き高齢者向け住宅の補助制度を拡充!

街全体で高齢者の暮らしを支える地域包括ケアの推進を目的に、東京都ではサービス付き高齢者向け住宅の整備をいっそう進めていくための補助制度を拡充すると発表しました。地域の医療施設や介護施設と連携協定を締結すると、1戸あたり100万円が支給されるとのことです。

東京都では2025年度までにサービス付き高齢者向け住宅などを現在の約1.7倍にあたる2万8,000戸まで増やしていく数値目標を掲げています。2014年度からは一般の住宅や異世代との交流が可能な施設の併設を条件にした助成制度もスタートしていますが、2015年度は既存の建物の改修などを含めて、約1,500戸を整備していく予定となっているのだそう。

既存の建物をサービス付き高齢者向け住宅に改修する場合、たとえば、バリアフリー化を目指してエレベーターを設置する際には、国の補助と合わせて約1,500万円が支給されるなど、かなり大きなサポートが見込まれています。対象事業者の募集は5月下旬からのようですが、都会で足りない高齢者向け施設の拡充、補助制度の活用で順調に進むといいですね。

シニア層の働く場の拡充。横浜市とコンビニ大手が高齢者就労で連携へ

今年の頭には通信事業大手のYahoo! JAPANと提携し、冷凍食品や日用品の宅配を開始したり、ケアマネジャーが常駐する「ケアローソン」と呼ばれる新しいコンビニエンス・ストアをオープンするなど、超高齢社会に対応すべく、さまざまな試みを行っている株式会社ローソン。

4月15日、同社は神奈川県の横浜市と高齢者の就労支援に関して連携していくことを発表しました。もともと横浜市は高齢者就労の拡充を目指しており、人手不足の深刻化で高齢者採用を増やしつつある株式会社ローソンの考えが一致したところから今回のマッチングが実現したのだそう。横浜市としても、全国規模で展開する企業との連携は初めてとのことです。

具体的には、横浜市が金沢区に開設している相談窓口である「生きがい就労スポット」での説明会に高齢者が参加。株式会社ローソンの子会社であるローソンスタッフに登録すると、店舗の紹介や斡旋を受けられるというもの。第1回の説明会は4月30日の予定になっていますが、すでに横浜市の数十店のローソンが採用希望を出していると報じられています。

以前にも高齢者がスタッフとして働くコンビニエンス・ストアやファスト・フードの店舗に関するニュースをお伝えしましたが、「接客が丁寧」「何だかホッとする」など、肯定的な意見が多い一方、体力的な問題なども懸念されているのは事実です。無理のないシフトや業務の分担化も必要となりそうですが、高齢者の働く場が増えるのは良いことではないでしょうか。

介護・福祉用品デリバリーサービスとレクリエーション介護士ノウハウの協業に注目!

高齢者介護の現場において、レクリエーションは高齢者の生きがい創出や健康づくり、機能維持のためにも欠かせない要素です。利用者の興味を引き、要介護状態であっても楽しい時間を過ごしてもらうためには、「どんなレクリエーションが利用者の笑顔を引き出せるか」というアイデア探しをしている方もいらっしゃるかもしれません。

介護現場に置ける高齢者のQOL(=生活の質)向上の大切さに近年注目が集まるなか「レクリエーション介護士」資格が昨年9月に誕生し、自分の趣味や特技を活かしながら利用者にとって喜ばれるレクリエーションを実施できるノウハウを学ぶことのできる場として注目を集めています。

このレクリエーション介護士制度を提供している「スマイル・プラス株式会社」では、介護・福祉施設を対象に介護・福祉用品のデリバリーサービスを手がける「ジョインテックスカンパニー」と、介護職員の方がレクリエーションの「テーマ探し」や「ツールの準備・調達」をよりスムーズにできるような協業体制を築くことを今月発表しました。

介護ノウハウの提供サービスと、実際に介護現場に介護・福祉用品をデリバリーするサービスがコラボレーションすることで、より介護レクリエーションの実施がしやすくなれば、介護現場での業務負担も軽減されます。

より質の高いサービスに繋がることが期待されることから、今後ソフト・ハードの両面からどのようなサポートサービスが提供されていくのか注目したいところです。

「買い物弱者」は全国に約700万人!? 低栄養などの健康被害にもつながる恐れが!

高齢者にとって、車の運転や徒歩での外出は身体機能の低下によって年々難しくなることのひとつ。こうした老化に伴い、日常生活において生じる悩みのひとつが“日々の日用品や食品の買い物”です。

認知機能が低下した高齢者による自動車事故などが頻発している実態を受け、高齢者の免許返納を促す声も聞こえてくる一方で、買い物ができるお店が近くにないなどの理由から買い物難民・買い物弱者と呼ばれる人が増えてきています。こうした実態は様々な研究報告などからも発表されていますが、経済産業省でも買い物弱者問題に関する調査結果をとりまとめ、発表しています。

調査報告によると、60歳以上の高齢者4,198万人中、「日常の買い物に不便」と感じている方は17.1パーセントいるという内閣府調査を受け、全国で買い物弱者となっている高齢者の数は約700万人いると推計。2010年から約100万人増加していることが明らかになっています。

さらに、買い物弱者となった場合、食料品の購入が難しくなることから低栄養に陥りやすく、医療費・介護費が増加する可能性もあるそうです。事例として、イギリスでは生鮮食品を食べる機会が減ることで栄養不足に、高カロリー食品の摂取機会が増えることでカロリー過多となり、健康被害が原因で年間約7万人の人が死亡、医療費として約3,700億円が発生しているとも指摘されています。

経産省では、地域の実態に即した各地域独自の取り組みを支援していくと同時に、各自治体が対策をしやすくなるような物流面などの規制緩和も必要と指摘。これから関係省庁と連携して様々な支援のあり方を検討していく方針を示しています。

健康面でも悪影響を及ぼす恐れもある買い物弱者問題は、よりよく老いるためにも解決しなくては行けない問題。私たち自身も年老いたときに「買い物をどうするのか」という対策を考えておく必要がありそうです。

高齢者うつや介護うつ…。うつに悩まされやすい人にはヨーグルトがおすすめ!?

腸内環境の正常化に効果を発揮してくれるヨーグルト。特に65歳以上の高齢者ということになると、食事量が減り、食物繊維が豊富な野菜や果物を積極的に摂取しなくなり、その結果慢性的な便秘に悩まされる方が多いようです。腸内環境の正常化のみならず、最近ではヨーグルトの糖尿病予防効果も注目されており、便秘や糖尿病が気になる方はヨーグルトの日常的な摂取を心がけたいところです。

そして今回、ヨーグルトのさらなる効果に着目したのが、オランダのライデン大学附属ライデン脳認知研究所の研究チームです。同研究チームが研究の対象としたのは、心の病を抱えていない40名の健常者。毎晩ビフィズス菌や乳酸菌などのプロバイオティクスのサプリメントを摂取するグループと、プロバイオティクスに似せた全く効果のないカプセルを摂取するプラセボ群に分け、4週間にわたり経過を観察しました。

その結果、プロバイオティクスのサプリメントを摂取したグループでは、プラセボ群に比べ悲しみに暮れる人が少なかったうえ、反復的なうつ症状が見られなかったことが判明。

うつ病になると、ストレスホルモンの一種であるコルチゾールの濃度が異常に高くなります。プロバイオティクスを摂取したグループではコルチゾールの濃度が低下したことから、プロバイオティクスが豊富に含まれているヨーグルトがうつ病などの心の病の治療のカギを握っているものと考えているようです。しばしばうつ症状に悩まされるという方は、ヨーグルトに摂取を習慣づけてはいかがでしょうか?

科学的分析に基づく認知症ケア理論「キョウメーションケア」で最適なケアプランづくりと実践を

介護現場で働く方の多くが、チームケアをサポートするツールやメソッドを活用しながら介護・医療・看護など専門性を活かしたチームでのケアを重視し、利用者本位の最適なケアがどんなものなのかを考え、実践することに日々頭を悩ませているかもしれません。

「認知症高齢者研究所」では、とかく介護者の経験・勘に頼りがちだったチームケアを誰もが納得できる一定の理論に基づき実践できるよう、認知症ケアに特化し、実際の臨床データや科学的根拠に基づき利用者本位のケアを提供できる“共鳴”を大切にしたケアメソッド「キョウメーションケア」を提唱しています。

最先端の認知症ケアとして注目を浴びはじめているこの「キョウメーションケア」。経験や勘に頼ったケアではなかなか意志の共有が難しかった共通理解をスムースに行い、適切なケアを実施できるケアメソッドとして注目され始めています。

というのも、認知症は脳の変性によって落ち着きのなさ・徘徊などといった行動障害、不安・うつ・幻覚・妄想などといった精神症状といった周辺症状(BPSD:Behavioral Psychological Symptoms of Dementia) が多くの認知症患者に見られます。

これまでの介護ケアの蓄積やや認知症研究では、こうしたBPSDの緩和を考えたケアを行わなければ、認知症症状の悪化やストレス上昇だけでなく、家族や介護者にとってもケアが難しくなってしまうということが指摘されています。

BPSDの要因として大きく分けて“脳の変性という機能性要因”と“環境ストレスなどによる心因性要因”があり、キョウメーションケアはこの2つにしっかりとした根拠のもとアプローチする「知的機能検査」と「行動観察法」に基づいたケアメソッドなのです。

自立ある暮らしをサポートするために引き出すことのできる残存能力を科学的根拠に基づき特定し、共有し、できることに焦点をあてたケアが実践できれば、介護する側としても客観的な理解に基づいた対処が行えるだけでなく、将来のBPSDの予見にも役立ちますよね。

キョウメーションケアの実践にあたっては、医学・看護学・介護学に裏付けされた一定のメソッドのもと、まず病理を整理し、患者の行動を観察・問題点の抽出を行い、客観的にそれらを整理します。これに基づき暫定プランを立ててケアを実践し、1週間から1ケ月間の間、行動観察による精神機能障害の評価や生活パターンの分析を行い、生活面での問題を反映させたケアプランを作成するという流れが一般的。

何だかこれだけ聞くと難しそうに思えるかもしれませんが、しっかりと決められた項目に基づき実践できることから介護者にとっても、本人や家族にとっても納得感のあるケア方針かもしれません。

「認知症高齢者研究所」では年間で計11回のセミナーを開催。基本的なキョウメーションケアの考え方・技術だけでなく様々なメソッドを学ぶことができる研修となっていますので、興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか?

障がい者支援にもなる高齢者に優しい安全な口腔ケア剤とは?

高齢者の口腔ケアが重要視されるなか、飲み込んでも害のない口腔ケア剤が注目を集めています。神奈川県横浜市の株式会社トライフの「オーラルピース」シリーズの歯磨きジェルとマウススプレーは、合成成分と同レベルの殺菌作用を持つ天然成分を使った口腔ケア剤です。

これらの商品が生まれたきっかけは、同社の社長の父親が末期がんで寝たきりになり、その介護中に口腔ケア剤の吐き出しができず、誤嚥の結果として体調を崩したこと。万が一、要介護者が飲み込んでしまっても安全な天然成分由来の口腔ケア剤の必要性を痛感したのだそう。

そこで九州大学や鹿児島大学と共同で商品開発に着手。2013年に商品化し、昨年は約5万本を売り上げたとのこと。また、同社の社長の長男に障がいがあることから、トライフでは製品の出荷や販売などを障がい者就労施設に委託。全国約120ヵ所と契約し、障がい者就労の支援も行っているとして話題を集めています。

3月下旬にドイツで開催された商品見本市では、高齢化が進むドイツや北欧諸国の人々にも好評だったという「オーラルピース」シリーズの歯磨きジェルとマウススプレー。高齢者に優しく、障がい者支援の理念を持つ日本発のブランドとして世界でも有名になりそうですね。

「残薬」を減らそう!厚生労働省が「お薬手帳」利用促進や指導強化へ

先日「全体の約5分の1もの薬が無駄に?高齢者の「残薬」問題を考える」と題したニュースをお届けしましたが、事態を重く見た厚生労働省は、さらに「残薬」を減らすため「お薬手帳」の利用を促進するなど、服薬状況を正確に把握する取り組みを強化していくそうです。

厚生労働省では、日本薬剤師会の調査をもとに、2012年度に全国各地で処方された約7億9,000万件のデータを分析。そのうちの180万件に関しては、薬局で薬剤師が「残薬」の有無を患者に確認し、薬の分量を減らすなどの対応を取り、約28億7,000億円の医療費を抑制できたとする推計を発表。とはいえ、全体の件数からすれば、まだまだ微々たるものに過ぎないため、積極的に無駄をなくし「残薬」を減らしていくという方針となりました。

具体的なアクション・プランはまだ発表になっていませんが、検討されている方向性としては「お薬手帳」の利用を促進することで服薬状況を正確に把握したり、長期間にわたって複数の薬を処方される患者に向けては、薬剤師の服薬指導を強化するといった項目が挙げられています。

当たり前のことではありますが、これらが徹底されれば、確かに「残薬」は目に見えて減っていくことは間違いありません。今後の具体策の発表にも注目が集まる取り組みです。

中高年の方は心臓病に要注意!離婚原因につながる恐れも…?

厚生労働省が実施した調査によれば、ここ数年の離婚件数は今から65年前に比べ、3倍近くに及んでいるようです。50~59歳の方による離婚件数は他の年代に比べると少ないようですが、年々上昇傾向にあり注意が必要です。中高年の離婚に関して言えば、夫が定年を迎え、毎日顔を合わせるたびに、性格の不一致を認識させられるようになり、離婚へと至るというケースが多いようです。

そしてこのたび、アメリカ心臓病協会が発行する機関誌「Circulation」を通じて、中高年男女の離婚原因のひとつとして「心臓病」が指摘されました。

アメリカのデューク大学のMatthew E. Dupre准教授が離婚経験者を含む45歳から80歳までの被験者約1万6千名を対象に、1992年から2010年までの19年にわたり追跡調査を実施したところ、8パーセントに当たる1211名が心臓病を患っていたことが判明。そして、追跡調査期間中に心臓病を患った人のデータをさらに分析した結果、離婚経験のある人は夫婦円満な生活を続けている人に比べ、心臓病のリスクが24パーセントも高いこと、離婚を2度経験した場合には心臓病のリスクはさらに高くなり、77パーセントに達することが突き止められました。

心臓病に限らず、何らかの病気をきっかけに離婚を考える人は少なくないようです。病気が原因で常に付き添いが必要な状況となれば、ケアを行う側の心労が増えることが予想されます。特にパートナーが持病を患っている場合には、万が一のケースを想定し、その対応策についてよく話し合っておくことが必要なのかもしれませんね。

糖尿病の予防・治療に「洋ナシ」が効果的!? 美味しく血糖値管理を心がけて

糖尿病と診断された場合、その後はさまざまな合併症のリスクを負うことになります。これが糖尿病の恐ろしいところでもあります。そんな糖尿病ですが、初期段階のうちに治療を開始しておけば、治る見込みも高くなります。

そんななか、国際食物研究雑誌「Food Research International」の2015年3月号では、糖尿病の初期症状を改善するアイテムが話題となっています。食物科学を専門とするマサチューセッツ大学アマースト校の研究者によって提案された、気になるそのアイテムとは「バートレット」や「スタークリムソン」といった品種の洋ナシになります。

研究者いわく、これらの品種の洋ナシの摂取量が増えれば増えるほど糖尿病予防効果が高まるのだとか。研究者が行った実験では、血糖値を下げる効果のみならず、糖尿病予備軍の段階にて処方される薬を効きやすくする効果があることが確認されています。

日本では糖尿病予備軍と診断された方の数は数千万にのぼるとも言われています。糖尿病予備軍はいつ糖尿病へと進行してもおかしくない状況ですので、血糖値管理をきちんと行うとともに、食生活に気を付ける必要があります。血糖値を管理する方法のひとつとして、洋ナシの活用を検討されてみてはいかがでしょうか?

麻酔薬が抗うつ剤に?介護とも深い関連があるうつ病への即効性に期待!

うつ病とは、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質が減少し、それに伴いその受け皿である受容体の数が増える病気のことを言います。

うつ病患者に対してよく処方されるSSRI(選択的セロトニン再取り込み薬)には元の神経細胞にセロトニンが取り込まれないようにする働きがあり、SSRIを服用することによって精神的に安定した状態を保つことができるようになります。三環系抗うつ薬に比べ、複数の神経伝達物質に影響が及ばないため、より副作用の少ない抗うつ薬として期待されているものの、服用し始めてから2週間は効果が現れにくいというデメリットがあります。

そんななか、イギリスのハートフォードシャー大学の研究チームの間で、SSRIに代わる新たな抗うつ薬として注目されているのが「ケタミン」です。ちなみに、ケタミンとは麻酔薬として使用されている薬剤になります。

同研究チームが21の研究データを分析したところ、ケタミンを投与してから4時間も経たないうちに、うつ症状の有意な改善が認められたそう。長期的使用による影響についてはまだ検討されていませんが、低用量で即効性があるうえ、持続的効果が発揮されるため、従来のタイプに代わる新抗うつ薬として期待されています。

日本では、ケタミンは違法な薬物として取り扱われていますが、理化学研究所にもケタミンの抗うつ作用に着目し、研究を進めている研究者がいらっしゃるようです。ケタミンが新抗うつ薬として使用される日はそう遠くないでしょう。

子供たちに人気!サービス付き高齢者向け住宅の敷地内に駄菓子屋?

高齢者と子供との触れ合いが心身に良い効果をもたらすという情報が増えていますが、千葉県にあるサービス付き高齢者向け住宅では、敷地内に「駄菓子屋」をオープンし、利用者が交代で店主を務めるというユニークな取り組みが行われており、その動向が注目されています。

これは千葉県の鎌ケ谷市にあるサービス付き高齢者向け住宅「銀木犀 鎌ケ谷」の敷地内にできたもので、店頭に並ぶ商品は約300種類という力の入れよう。船橋地方卸売市場の菓子卸業者の協力を得て人気商品にアイテムを絞った構成で、近所の小中学生が集まる社交場としても賑わいを見せるようになったということです。

駄菓子屋のオープンは昨年11月下旬。日常的に元気な子供たちと接することで、当初は引きこもりがちだった高齢者の方も明るく活気づくなど、着実に効果が上がっているそうです。

現在は常連客も多く、一日に平均して2,000円近い売り上げが出ているとか。異世代のコミュニケーションのきっかけでもあり、地域の結びつきも強くなる「駄菓子屋」という取り組み。自然と子供たちが集まる場所になるのは、とても良いことではないでしょうか。

介護支援ボランティアに参加して商品券を獲得!千葉県一宮町でスタートしたポイント制度に注目

まだまだ元気な65歳以上のシニアボランティアが、地域に暮らす介護を必要とする高齢者の介護支援ボランティアを行う対価として活動時間や内容によってポイントを付与され、たまったポイントを商品券などに替えることができるポイント制度。地域包括ケアの推進に伴い、全国各地で注目されている新たなボランティアのあり方のひとつです。

今年に入り、千葉県一宮町でも健康で元気な65歳以上のシニアが町内にある介護施設で介護支援ボランティアを行うと、1時間1ポイントを付与され、年度末に町内の商店などで利用できる商品券に交換できる「介護支援ボランティア制度」をスタートさせました。

レクリエーションの補助や、要介護高齢者の話し相手、施設の草花の手入れなどを行うボランティアは、元気なシニアの生きがい創出の場としても、有効と言われています。

すでに横浜市では、一足早い2009年度から同様の事業がスタートされ、活動で得たポイントは現金に還元できる仕組みを導入し、2015年4月現在で10,000人以上のボランティア登録者がいると報告されています。同様に、鳥取県でも県をあげて高齢者の介護支援ボランティア制度を促進。鳥取県の場合はボランティア活動に応じて得たポイントを換金することで、介護保険料として充当できる仕組みを県内に普及させようと、ガイドラインを作成しています。

ボランティアは高齢者の方が地域と、そして地域に暮らす様々な人と繋がりを作る場としても貢献することが期待されていますが、こうした試み、全国で増えていけば、お金やポイント以上のものが得られるのではないでしょうか。

求められる社会サポート!若年性認知症では発症後8割が退職・解雇の実態が明らかに

認知症は高齢になるほど発症者数も増えてくることから、「認知症=高齢者の病気」と考えがちですが、65歳未満で発症する若年性認知症患者は2009年の調査によると全国に3万8,000人ほどいると推計されています。

働き盛りの年代だからこそ、経済的なダメージや心理的ストレス、介護をする家族の悩みもより深いもの。若年性認知症は、原因によって治療方法や対処方法が異なり、「脳血管性障害」の場合は運動療法や薬物療法、場合によっては外科手術などによって回復の見込みもあるとされています。

厚生労働省の研究班による「生活実態調査」では、昨年夏から年末の期間に日本国内15府県の医療機関に対して調査を実施したところ、18歳以上65歳未満の若年性認知症患者2,019人のうち、勤労経験があったのは1,411人。そのうち定年を待たずに自己退職した人が996人、勤務先から解雇された人が119人と、約8割の人が職を失っていたことが明らかになりました。

同時に、患者本人や家族からの回答のみを分析した結果、回答者383人中発症のタイミングで仕事をしていた約220人中退職・解雇をしていた人は全体の74パーセントにのぼっていました。

若年性認知症患者の約1割が40代、4割が50代とも推計されているなかで、患者の働く場所づくりは認知症ケアの観点からも大切なこと。これまで働いていた職場で、症状に合わせていかに仕事を続けることができるかどうかは、企業側の仕組みづくりが重要になっていることは言うまでもありません。

原因不明の難病「ALS」の原因を特定!?アルツハイマー型認知症とも関連

日本には約8300人の患者がいると言われている原因不明の難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)。昨年行われたアイスバケツチャレンジを通じて、この病気について初めて知ったという方も多いのではないでしょうか。

私たちが普通に動いたり、話したり、あるいは食べたりできるのは運動ニューロンが正常に働いているためです。ところが、運動ニューロンが機能しなくなると、筋肉を動かそうとする信号が脳に伝わらなくなり、その結果徐々に筋肉が痩せ細っていってしまいます。簡単に言えば、これがALSという病気になります。

そして今回、名古屋大学環境医学研究所(病態神経科学分野)の山中宏二教授率いる研究チームが、ALSの進行に関与している物質を特定しました。

同研究チームが着目したその物質とは、脳内の運動神経細胞の周囲に存在するグリア細胞の一種で、活性化したアストロサイトが放出するタンパク質「TGF-β1」。故意にALSを発症させたマウスを解析したところ、TGF-β1の数が増えたことから、この物質がALSの発症に関与しているものと考えているようです。

今回取り上げられたTGF-β1ですが、アルツハイマー型認知症の治療のカギを握っていると考えている研究者もいらっしゃるようです。TGF-β1をきっかけに、ALSのみならず、アルツハイマー型認知症のより良い治療薬が開発されることを期待したいところです。

高知県で「糖尿病療養指導士」認定制度がスタート!生活改善に役立つか?

血液中の糖分をインスリンの力でエネルギーに代える機能が低下し、発症する糖尿病は「高カロリー食」や「運動不足」が原因として引き起こされる病気、糖尿病。進行すれば神経障害や網膜症などの深刻な合併症や心筋梗塞などの命に関わる病気のリスクが高まることから、発症者の適切な血糖値コントロールが大切であることは、多くの方がご存知かもしれません。

50歳以上で急増し、男性の16.2パーセント、女性で9.2パーセントが患者と言われるこの病気、2013年の「人口動態統計」では糖尿病を原因として死亡する人が人口10万人に対して15人以上と、全国平均の11人を大きく上回る数値を示している都道府県のワースト5は、徳島県(17.6人)、香川県(17.4人)、福島県(16.1人)、青森県(16.0人)、山梨県(15.1人)、高知県(15.0人)となっています。

全国ワースト5となっている高知県では、血糖コントロールの維持をきちんと行えば予防や改善が見込める糖尿病療養に力を入れようと「糖尿病療養指導士」の独自資格制度を創設。今年4月に269人を認定したことを皮切りに、県内で生活指導を行うことのできる人材育成の取り組みをスタートさせています。

糖尿病患者の自己管理は、周囲のサポートがないと挫折してしまいがちなことをうけて創設された同制度。すでに全国で認定が2000年から開始されている「日本糖尿病療養指導士(CDEJ)」では資格取得可能な職種が限られていた点を改善し、CDEJよりも資格を取得することのできる職種を広げている点が特長です。

日本糖尿病協会のサポートのもと高知県独自の認定機構を創設し、2014年9月から基礎講習会がスタートした同資格。CDEJの課題でもあった都市部に資格取得者が集中することを避ける方策として全県に広がることが期待されています。

日本全国、どこに住んでいても適切な指導が受けられる仕組みづくりに取り組む高知県。同様の都道府県独自の糖尿病療養指導士育成の取り組みは佐賀県や山口県、愛媛県などでもスタートしており、都市部に住む人以外も適切な療養指導が受けられ流れが広がりつつあり、今後の動きに注目したいところです。

注目を集める装着型ロボットスーツ3商品が全国でレンタル販売開始予定

先日、全国初の介護施設における導入事例として新潟県柏崎市の老人ホームが茨城県のサイバーダイン社のロボットスーツ「HAL介護支援用」を取り入れたニュースをお届けしましたが、大和ハウス工業株式会社が同社のロボットスーツ3商品のレンタル販売をスタートします。

5月1日から始まるレンタル販売の対象となるのは、サイバーダイン社のロボットスーツ「HAL自立支援用(下肢タイプ)」「HAL自立支援用(単関節タイプ)」「HAL介護支援用(腰タイプ)」の3商品。「HAL自立支援用(下肢タイプ)」は、下肢に障がいのある方や脚力が衰えた高齢者の方に装着し、立ち上がりや歩行をサポートするもの。肘や膝などに装着する「HAL自立支援用(単関節タイプ)」は、リハビリテーションやトレーニングに用いられます。

また「HAL介護支援用(腰タイプ)」は介護スタッフが介護をする際に装着し、高齢者の移乗などをサポートすることで腰部への負荷を減らして腰痛などのリスクを軽減できるタイプです。

いずれの商品も対象は全国の介護施設や福祉施設となっており、3年間・5年間といったレンタル期間が設定されています。大和ハウス工業株式会社は2008年4月にロボット事業推進室を立ち上げて以来、サイバーダイン社のロボットスーツをはじめ、セラピー用アザラシ型ロボット「パロ」や難聴者とのコミュニケーション・サポートシステム「COMUOON(コミューン)」を取り扱うなど、ロボット事業を拡大してきた経緯があります。

今回の3商品レンタル販売も、福祉や介護の現場へ向けた同事業の拡大戦略の一環のようですが、こうした流れから全国の介護施設でロボットスーツが普及していくのかもしれませんね。

認知症患者の気持ちを知る「ひもときシート」をご存知ですか? 本人本位のケア実現の手助けに!

認知機能が低下し、今までのようにコミュニケーションをとることが難しくなる認知症ケアにおいて、患者本人の尊厳と意思を尊重した、「その人らしさ」を引き出すことが大切と言われています。

しかしながら、認知症のケアはついつい目に見える言葉や行動に気をとられ、どうして「その行動になるのか」「出てくる言葉の背景にある気持ちはどんなものなのか」を考えることがおろそかになり、場合によっては症状の悪化に繋がってしまうことも少なくありません。

こうした状況に置いて、介護者が「困難だ」と感じていることを、一定のプロセスに基づいて状況と思考を整理し、認知症患者本人の気持ちを考えたケアに結びつける為のツールとして誕生したのが『ひもときシート』です。

ステップ1〜3までの3つのプロセスに基づき、「評価的理解」「分析的理解」「共感的理解」に分けられている同シート。ステップ1となる「評価的理解」では認知症患者をケアする介護者の気持ちにまずは向き合うプロセスからスタートをします。

「分析的理解」となるステップ2では介護者が課題と感じている認知症患者の行動や発言がどのような位置づけにあるのかを病気の影響や薬の副作用、身体的痛みや不調、環境、要望とアクティビティのズレなど8つの側面から分析していきます。

そして、最終ステップの「共感的理解」で本人の立場から課題と感じられる行動の理由を考え、解決の方法を探っていくことができるようになっています。

介護現場でのチームトレーニングの一環としても活用することができ、実際に効果検証の為のアンケートでは、活用した人の8割が「気持ちが理解できるようになった」と回答するなど一定の効果が期待できることも明らかになっています。

「認知症介護研究・研修東京センター」では、1日研修コースを今年7月と10月に実施することを発表しており、それぞれ100名定員で参加者を募集しています。認知症ケアにおいて、本人目線でのケアをしたいがどうしたらいいか悩んでいるという方は、研修やガイドブックなどを活用してみてはいかがでしょうか?

メダカがヒントに!?パーキンソン病の新薬が開発間近

認知症と同様、中核症状まで発展して初めて気づくことの多いパーキンソン病。一部では認知症の一種として見なされているようですが、パーキンソン病が進行すると、「手足の震え」「歩行障害」「筋肉のこわばり」「動作の緩慢」といった運動機能障害をはじめ、発汗・起立性低血圧・幻聴などの自律神経症状が現れるようになります。

では、なぜパーキンソン病を発症するのかと言うと、神経伝達物質「ドーパミン」の減少がその発症に関係しているようです。ドーパミンの分泌量が減少すると、「αシヌクレイン」と呼ばれるタンパク質が脳内に蓄積し、その結果手足がしびれたり、身体が思うように動かせなくなったりします。

さらに、パーキンソン病を発症した一部の患者の間では、αシヌクレイン以外にも「GBA」と呼ばれる遺伝子が見られることも。そして、αシヌクレインとGBAとの関係について究明すべく研究を進めたのが、京都大学病院の上村紀仁特定助教授らから成る研究チームです。メダカの体内にてGBAが働かないよう故意に制御したところ、まっすぐに泳げなくなり、水槽の底に沈んだ状態に。そこで、メダカの体内を調べた結果、αシヌクレインがうまく分解されず、細胞内にたくさん蓄積していたことが判明しました。

今回の研究成果を発展させれば、パーキンソン病の新薬の開発へとつながるかもしれないという見解も出ており、今後の研究動向に期待したいところです。

中高年必見!糖尿病予防は睡眠障害の改善から?

一種の国民病として位置づけられている糖尿病。日本全国には、予備軍を含めると3千万人に及ぶ糖尿病患者がいるとも言われており、ご家族に糖尿病患者がいるかどうかに関係なく注意が必要です。

糖尿病とは、高血糖状態が続く病気のことを言います。よって、糖尿病にならないようにするには、血糖値管理を徹底して行うことが大切です。もちろん、血糖値さえ気をつけていれば糖尿病にならないというわけでもありません。

血糖値管理に次ぐ重要な糖尿病予防法として、このたび大阪市立大学大学院医学研究科の稲葉雅章教授によって言及されたのが「睡眠障害の解消」です。稲葉教授が2型糖尿病患者63名の血液と脳波を調べたところ、血糖値が高ければ高いほど睡眠の質が下がることが判明。さらに、血糖値が高いと、起床直後の血圧が高くなることも確認されており、血糖値管理を厳重に行うことは心筋梗塞や脳梗塞などの病気の予防にもつながるという見解を示しています。

睡眠障害の代表と言えば、睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群。この病気と糖尿病との関係性についてはすでに他の研究者によって立証されているようですが、睡眠障害全般が糖尿病と密接に関連し合っているのだということを改めて認識する必要があるでしょう。不眠なり、睡眠時無呼吸症候群なり、何らかの睡眠障害を抱えている人は糖尿病予備軍である可能性が高いですので、今のうちに睡眠障害を解消しておくようにしましょう。

高齢者の外出や交流のきっかけに。生涯学習やサロンなどを活用しよう

うつ病や認知症の予防にも効果があるといわれているため、積極的な高齢者の外出や交流が推奨されていますが、どのような活動をすればいいのかに迷う方もいらっしゃるかもしれません。さまざまな形で展開されている高齢者の活動事例をピックアップしてみました。

たとえば、今年10周年を迎えたのが、神奈川県の川崎市北部のシニア世代でつくる「雑学同好会」。月に一度の集まりで互いに雑学を披露する集まりはこの10年間で120回を突破し、知識が増える楽しさだけではなく、頭を使うことで認知症予防などの健康維持にもつながると人気を集めているそうです。

また、同じく10周年を迎えたのは、兵庫県の篠山市井ノ上の高齢者の憩いの場「にこにこサロン」。2014年の夏からは地元の小学生が催しを企画するなど、異なる世代が交流する場所としても機能しつつあり、2ヵ月に一度の割合で地元の方々の有志が参加。子供からお年寄りまで、幅広い世代が手づくりの菓子や体操、歌などを楽しんでいるようです。

そして、4月13日に2015年度の開講式を迎えたのは、兵庫県の丹波市氷上町で行われている地域高齢者学級「氷上寿学級」。400名以上の高齢者が囲碁やカラオケをはじめとした19のコースで生涯学習を充実させるとともに、一緒に時間を過ごす仲間が得られるメリットがあります。

同好の士で集まって知識を深めたり、さまざまな世代が交流して楽しんだり、学校のような場所へ通うなど、外出のきっかけは幾つもあります。お住まいの地域の自治体や特定非営利活動法人(NPO)に問い合わせてみれば、興味のあるものが見つかるのではないでしょうか。この春から新しいチャレンジを始めてみてもいいかもしれませんね。

高齢者の心臓病予防には、運動に加えて「チーズ」が有効?

年齢とともに心臓の機能が低下しますので、高齢者にとって心臓病は避けることのできない病気であります。実際、心不全は日本人の死因のトップ3にランクインしているわけですが、努力次第では心臓病を未然に防ぐこともできます。

一般に、心臓病予防に有効であると考えられている方法のひとつに「有酸素運動」が挙げられます。単に身体を動かすだけでなく、筋肉の収縮や弛緩を意識しながら運動を行うことで、心肺機能がアップし、心臓病予防へとつながることができます。

そしてこのたび、農業および食品化学雑誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」にて、有酸素運動に次ぐ心臓病予防法として注目されているのが「チーズ」です。

デンマークのオーフス大学の研究チームが牛乳、チーズもしくはバターを摂取した15名の健常者の尿や便を採取し分析したところ、チーズを食べた被験者は、チーズと同量の脂肪が含まれているバターを摂取した被験者に比べ、悪玉コレステロール値が低いことが判明。同時に、牛乳を摂取した被験者とは異なる代謝反応が起きていること、そしてこれがチーズの心臓病予防効果と関連していることも突き止めました。

フランス人は心臓病の引き金にもなり得る飽和脂肪を摂り過ぎる傾向にありますが、にもかかわらず心臓病の発症リスクが低いのはチーズを常食としているからだと研究者は考えています。

ただし、チーズには塩分が豊富に含まれています。心臓にいいからと言ってチーズをとり過ぎた結果、血圧が上昇することによって心臓に負担がかかり、逆効果となってしまうことも。チーズはビールなどの足しにちょっとつまむ程度に抑え、くれぐれも食べ過ぎることのないようにしましょう。

※ みんなの介護ニュース より転載

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