中国最大のイベント! 春節

毎年、中国全土がガラリと様相を変えてしまうほどの盛り上がりをみせる、中国最大のイベントといえば中国の正月、春節(チュンジエ)! ここでは中国の春節についての基礎知識とその楽しみ方を紹介します。

そもそも春節とは何なのでしょう? 春節というのは日本でいう旧暦の正月、日本では旧正月と言われています。実は、かつては日本も“年越し”といえば、旧正月のことだったのですが、明治維新後、政府が太陰暦を太陽暦に変えてから、元旦に正月を迎えるようになったのです。

しかし、アジア諸国では今でも年越しといえば春節を指し示す国が少なくありません。中国、台湾韓国、北朝鮮、ベトナム、シンガポールマレーシアインドネシア、ブルネイ、モンゴルでは、国の休日として春節を祝っているのです。 

前章で述べたとおり、春節は太陰暦に基づく祝日なので、太陽暦での日付は毎年違ってきます。下記は2058年までの中国の春節の日付です。中国の春節の休みは1週間。詳細日程は毎年発表されます。

2015年の春節(旧暦の1月1日)は2月19日で、春節の休みは2月18日の大晦日「除夕(「大年三十」ともいう)」から、2月25日までの7日間。2月15日(日曜日)と2月28日(土曜日)は振替出勤日となります。昨年は、大晦日「除夕(「大年三十」ともいう)」が法定休日にならず、かなり不評だったので、今年はおととしまでと同様、大晦日が休みとなるスケジュールに落ち着いたようです。

ちなみに中国の冬休みは日本より長く、小中高は春節休みを絡めて約1カ月、大学は学校によって違いますが1カ月半から2カ月の長期休みとなります。

  • 2011年2月3日 2012年1月23日 2013年2月10日 2014年1月31日
  • 2015年2月19日 2016年2月8日 2017年1月28日 2018年2月16日
  • 2019年2月5日 2020年1月25日 2021年2月12日 2022年2月1日
  • 2023年1月22日 2024年2月10日 2025年1月29日 2026年2月17日
  • 2027年2月6日 2028年1月26日 2029年2月13日 2030年2月3日
  • 2031年1月23日 2032年2月11日 2033年1月31日 2034年2月19日
  • 2035年2月8日 2036年1月28日 2037年2月15日 2038年2月4日
  • 2039年1月24日 2040年2月12日 2041年2月1日 2042年1月22日
  • 2043年2月10日 2044年1月30日 2045年2月17日 2046年2月6日
  • 2047年1月26日 2048年2月14日 2049年2月2日 2050年1月23日
  • 2051年2月11日 2052年2月1日 2053年2月19日 2054年2月8日
  • 2055年1月28日 2056年2月15日 2057年2月3日 2058年1月24日

北京を含む中国北方の正月といえば餃子。ちなみに中国で餃子といえば水餃子のこと、焼き餃子は「鍋貼(ゴーティエ)」と言います。大晦日「除夕」から家族が集まって餃子を作ります。年越しに餃子という習慣は明の時代ごろから始まりました。餃子がとてもおいしく、その形が金子や銀子に似ていて縁起が良いからと言われています。

春節当日から5日間かけて餃子を食べる、というのが伝統的な習慣なのですが、最近物質的に豊かになった北京など都市部では、毎日餃子だけを食べ続けるようなことは減ってきています。その代わりにいつもより豪華な料理やお菓子をテーブルに並べたり、家族みんなでの外食を楽しんだりしているようです。

米を主食とする南方では、餃子の代わりに湯圓(タンユエン)をいただきます。湯圓とはトロッととろける餡子やゴマ、ピーナッツなどの具入っている白玉の団子の入ったスープなのですが、満月のように丸く、銀元(昔のお金)のように白く、また発音が団圓(トアンユエン)に近いことから、家族団欒・幸せのシンボルとされています。

その他、春節に好んで使われる食材があり、それらは日本のおせち同様、それぞれにおめでたい意味があります。その体表的なものは下記の通り。

  • 魚……魚は中国語で「余」と同じ発音。毎年余裕のある、豊かな生活になるようにという願いが込められている。
  • 肉の赤身……紅は「鴻」と同じ発音。そのことから「鴻運当頭(幸運に恵まれる)」という願いが込められている。
  • 麺……細長い形状とから、長寿の願いが込められている。
  • 鶏肉……鶏と「吉」の発音が似ていることから、「百事大吉(すべてが吉祥)」という願いが込められている。
  • 白菜……「百財」と発音が似ていることから、財を成すという願いが込められている。

中国の春節の飾りつけは、赤、黄、ゴールドをメインとしたきらびやかなもの。日本の正月のわびさびの渋い色彩とは対照的です。日本のお正月飾り、門松・しめ縄・鏡餅などに値する春節飾りが中国にもあります。その代表的なものは「福字」・「春聯(しゅんれん)」など。

福字とはその名のとおり、“福”と大きく書かれた飾り物で、家の門や壁に貼ります。この福字は家によっては逆さまに貼ることも。なぜかというと「倒」と「到」の発音が同じことから、「倒福(福が逆さま)」=「到福(福が訪れる)」の意味を表すからです。


春聯は対句の一種で、家の門や入り口に貼ります。そこには新しい年を祝い、豊年を祈り、事業が栄え、人が健康であることを祈る言葉などが書かれています。

■小年(旧暦12月23、24、25日)
小年(シャオニエン)は地域によって日にちが異なります。多くは旧暦の12月23日か24日、一部の地域では25日に行われます。小年に行われる伝統行事は「祭?」と呼ばれ、かまど神を祀るため、囲炉裏や台所などに供え物を供えます。この日から春節の飾り物を飾ったり、家を掃除したり、本格的な年越しの準備を始めます。

■除夕(大晦日)
大晦日は家族でテレビ番組『春節聯晩会(日本の紅白歌合戦のようなもの)』を見ながら新しい年を迎えます。

そして、夜になると町のあちこちで爆竹や花火が上がりだします。中国では古くから魔よけなどとして、年越しの晩に爆竹を盛大に鳴らし、花火を楽しむ習慣があるのです。爆竹・花火がピークに達するのは、年の変わり目の12時です。その瞬間を迎えると、町中の人々が爆竹や花火をどんどん打ち上げ始め、その爆音で話し声が聞こえなくなるほど! まさに戦場の爆音ともいえるすごさです。

しかし近年、深刻化している大気汚染の関係で、花火・爆竹を全国的に制限する動きがあります。花火・爆竹解禁の時間帯でも、汚染が深刻な日は使用禁止となる場合があるので要注意です。

■大年初一(旧暦1月1日)~正月初四(旧暦1月4日)
新年を迎え、親戚挨拶回りをします。

■正月初五(旧暦1月5日)
この日はお金の神様「財神」がやってくる大切な日。春節期間中、花火や爆竹を最も盛大に打ち上げて財神を迎えます。

■元宵節(旧暦1月15日)
元宵節は新しい年最初の満月の日で、春が来たことをお祝いする伝統行事です。灯籠を飾り、月を愛で、灯籠に書かれたなぞなぞ遊びをしながら元宵(中華白玉)を食べ、一家団欒を楽しみます。この日をもって中国のお正月は終わりとなります。



中国にも日本のお年玉と同じような「圧歳銭(ヤースイチェン)」というものがあります。上海北京など一人っ子の多い大都市では、親のほかにも、親戚中からお金をもらうため、その額は数百元(数千円)から数千元(数万円)にも達することも!平均月収3000元弱といわれる都市部において、その額は日本の数十万円に値します。

中国において年女・年男は厄年にあたり、春節から一週間は全身赤い服を着て、外出せずに過ごすという風習があります。時代と共にこれをしっかり守る人も減ってきましたが、特に重要視されている赤い靴下だけはしっかりと履く、という人は少なくありません。 


日本の縁日に相当する廟会は中国の春節期間を代表する一大イベント! 軽食や雑貨などの屋台がすらり並び、文芸公演や工芸デモンストレーションなど様々なイベントが催されます。各地それぞれ個性的な出し物が披露されます。廟会目当てに春節目指して中国を訪れる外国人旅行者も少なくありません。

コメントをお書きください

コメント: 4
  • #1

    クマ君より。 (水曜日, 07 1月 2015 18:08)

    うさちゃん。新年明けましておめでとうございます。1ヶ月 気を付けて中国に帰ってくださいね。ご家族に宜しくね。わんちゃん元気になって良かったね。弟さんも早く病気治りますように祈ってます。

  • #2

    日中友好。 (水曜日, 07 1月 2015 18:12)

    明けましておめでとうございます。
    私達は、仲間です。家族です。絶対に忘れません。親切をありがとう御座いました。友好がいつまでも、いつまでも、続きますように。

  • #3

    厦門・哈爾濱の友人より。 (木曜日, 08 1月 2015 08:59)

    謹賀新年。昨年同様今年も宜しくお願い致します。風邪など引かないで、元気しててください。また連絡します。

  • #4

    100円 餃子 (火曜日, 20 1月 2015 00:39)

    また、2人で来て下さいね。仲良く飲み過ぎないでよ。