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世界バンダム級4団体王座統一戦 井上尚弥 vs ポール・バトラー

世界バンタム級4団体王座統一戦

 ボクシングのWBAスーパー&IBF&WBC世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が13日、東京・有明アリーナでWBO世界同級王者ポール・バトラー(英国)に11回1分9秒KO勝ちし、アジア人初の4団体王座統一に成功する快挙を達成した。バトラー陣営の関係者は「イノウエのショットは銃声音のよう」と“恐怖体験”を告白。防戦一方のスタイルに批判も集まったが、「『それを受けてみろ』と言いたくなる」と反論した。

 リングサイドからまざまざとモンスターの衝撃を味わった。序盤から圧倒する井上に対し、バトラーは徹底的に防御。亀になった相手に井上はノーガードで顔を差し出すなど、挑発も繰り出した。8回にはとうとう腕を後ろに回すもバトラーは反応せず。勝つ気が見えないスタンスに試合後は厳しい声も寄せられた。

 しかし、バトラーが所属する興行会社「プロベラム」の人材発掘部門長のサム・ジョーンズ氏は試合後にツイッターを更新。リングサイドから観戦していたようで「誰もが意見を言う権利があるが、リングサイドでイノウエの銃声音のようなショットを聞いていると、『それを受けてみろ』と言いたくなる」と反論した。

 井上の破壊力ある打撃を「銃声音のよう」と称賛を込めて表現。その上で「ポールはベストを尽くしたが、地球上最高の選手にシンプルに負けたというだけ」と4団体統一を達成した王者に敬意を払いながら、11ラウンドを戦い抜いたバトラーを労っていた。