· 

意外と知らない「飲料6缶パック」の分別に驚き ただの“紙”と思いきや…

ゴミ清掃員としても勤務するお笑いコンビ・マシンガンズの滝沢秀一が24日、自身のツイッターを更新。栄養剤やビールなどの飲料に使われる6缶パックについて“ある事実”を明かし、一部のユーザーから驚きの声があがった。

この日、滝沢は「コレとかビールをまとめる紙は可燃ごみの所が多いです」と1枚の画像を添えて投稿。

画像ではオロナミンCの6缶パックが写っており、見た感じでは“ただの紙”にみえる。しかし滝沢によれば「僕の自治体は古紙ですが、防水加工の特殊な紙なので可燃でお願いしている地域もあります」とのことで、必ずしも紙ごみではないよう。

経済産業省のホームページによれば、素材が分離不可能(複合素材)な場合は重量比が大きいほうの素材の識別マークを表示するとあり、例えば紙とプラの複合で紙の重量比が50%を超える場合は紙マークを表示する決まりとのこと。

そのため、100%紙でなくとも“紙”マークが表示されてしまい、結果分別に地域差が生まれてしまうようだ。


■迷わずリサイクルOKなものも

紙のリサイクルにおいては、複合素材のものや防水加工紙、昇華転写紙など禁忌品も多い。滝沢は過去の投稿でも“紙ごみの落とし穴”を紹介しており、なんの変哲もない紙袋の内側に防水加工紙が使われていることも…。

ちなみにリポビタンDの箱など、“ダンボールマーク”のついているものは迷わずダンボールごみへ出してOKとのこと。このダンボールマークは、“製紙原料として利用困難な素材が含まれ、かつ分離できないダンボールには表示できない”ルールとなっているためだ。


■「はじめて知った」

リサイクルの意識が高まってきている昨今では紙マークのある製品はリサイクルへ直行しがちだろう。しかしこの連結パックについては、地域によって“紙として出せる場合”と“可燃として出せる場合”と大きく分かれるため、一度自治体のルールを確認してみたほうがいいかもしれない。

またコメント欄では、素材について「防水加工してあるってことをはじめて知った…」との声もみられたほか、「そこまで分別しないといけないのはきついです」など、分別のハードルを少々高く感じる人もいるようだ。

滝沢は、「まとめ買いのリポDの箱ってダンボールなの知ってました?」とツイートすると、10本入りのドリンク剤の箱や、薬用酒のボトルが入っている外箱の写真を投稿。

画像を見ると、識別表示には「ダンボール」のマークが記されており、「普段買わないから知らなかったけど、ダンボールマークがついているんですね!」とつづる。

■「確実」なマーク

紙製の包装容器などに「紙」のマークが表示されていても、廃棄する際に、分離できないアルミなどが使用されていたり、油などの汚れがあったり、防水加工されていたりすると、リサイクルできないため資源ごみとしては捨てられないが、間違えて捨ててしまうことも多い。

ドリンクの箱も、表面のツルっとした質感から一見してダンボールには見えないが、滝沢は「紙やプラマークは信用してはいけませんが、このマークは確実にダンボールなので信用してください!」と呼びかけている。


■「勉強になります」の声

滝沢の説明に、フォロワーからは「意外と知らない人多いと思います」「あまりダンボール箱らしくないですが、ダンボールとして出していたので安心しました」「私も知りませんでした。勉強になります」といった声が寄せられている。

ほかにも、「養命酒の箱もダンボールなんですね」「チオビタドリンクの箱も段ボールかな?  と確認してみたら、ちゃんと『ダンボール』の表示」などとダンボールで捨てられるものは意外と多いかもしれない。

滝沢 秀一 このゴミは収集できません (角川文庫)

ツイッターで話題沸騰! お笑い芸人の滝沢秀一がゴミ清掃を始めてたどりついたゴミエッセイ。お笑い芸人をしながら、定収入を得るために辿り着いたゴミ清掃員という仕事。
始めてみたら、なんとも奥深い人間観察ならぬ、社会考察につながっていく滝沢流ゴミ学。お笑いネタから深刻な人類存続の危機への警告まで、滝沢秀一の人気ツイートが、イラストを加えて単行本化。本書はその書籍に大幅に書き下ろしを加えて待望の文庫化!
ゴミから見る格差社会や、ゴミ清掃員おすすめの物件、ゴミ清掃業界のとび抜けた人材など、読めば、明日からのゴミ捨ての意識変革がおこること間違いなし! 
ためになる蘊蓄満載。ゴミから始まる現代社会学!

著者について

●滝沢 秀一:1976年、東京都生まれ。1998年に西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。「THE MANZAI」2012、14認定漫才師。『かごめかごめ』(双葉文庫)などホラー小説も。2012年、定収入を得るために、お笑い芸人の仕事を続けながらゴミ収集会社に就職。ごみ収集中の体験や気づきを発信したTwitterが人気を集め、話題を呼んでいる。  --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

■“紙”でも多くが“可燃ごみ”?

滝沢はこの日、「マックのごみの捨て方です」と4枚の画像を投稿。画像には紙コップ・ストロー・蓋・ポテトケース・紙袋が写っている。

滝沢はこれについて「紙コップ、紙ストローは共に可燃。蓋は洗ってプラ資源、ポテト容器は紙だけど特殊加工だから可燃、袋は古紙でいけそうですがよく見ると油がついているので、可燃でお願いします!」とひとつずつ解説。

素材としては紙が多いが、じつはこの場合、ほとんどが可燃ゴミになるとのことだ。

■じつは多い“リサイクル禁忌品”

紙ごみを捨てる際、じつは意外にリサイクル不可なものは多い。滝沢は過去にも事例を取り上げているが、間違えやすいものでいえばタバコの箱カレーの箱・お歳暮の箱などの“金・銀の紙”がそれにあたる。

その他、防水加工されたものやラミネート紙、汚れやニオイの付着したモノなどもそうで、リサイクル禁忌品の多さに驚く…。

ちなみに調べてみると、プラスチック製のストローやスプーンについても“可燃ゴミ”となるそう。“容器包装リサイクル法”において「容器の中身が商品であること」「その商品が無くなったり、その商品と分離された場合に不要になるものが該当」とされており、スプーンやストローは商品そのものであるためだ。


■「知らなかった」「わかりやすい!」

マクドナルドのゴミ分別における新事実にユーザーからは「蓋以外はみんな燃えるごみなんですね!」「そんなこと知らなかったです」「袋は盲点でした!」などと驚きの声が。

また、「いつも分別が微妙で悩ましかったので助かる!」という人もおり、滝沢の解説に「なるほど」「わかりやすい!」との声も上がっている。

マシンガンズ滝沢秀一 このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員が見たあり得ない光景~

電子書籍版がついに登場! 出版後の心境をつづった「電子書籍版あとがき」を加筆。

お笑い芸人がゴミ清掃で発掘したゴミ学

定収入を得るためにゴミ清掃員を始めたお笑い芸人、マシンガンズ・滝沢秀一の人気ツイートが、イラストや書き下ろしのエッセイを大幅に加えて、待望の書籍化!
ゴミから見る格差社会や、ゴミ清掃員おすすめの物件、ゴミ清掃業界のとび抜けた人材など、読めば、あなたのゴミに対する意識が変わるはず。

---------------------------------- 
目次
1章 ゴミ清掃員はつぶやく
2章 ゴミ清掃員プロファイラー
3章 ゴミ清掃員、嘘に翻弄される
4章 事件です!! ゴミ清掃員
5章 ゴミ清掃員、格差を斬る
6章 ゴミ清掃員のおすすめ物件
7章 ゴミ清掃員の花鳥風月!?
8章 ゴミ清掃員の一日
9章 ゴミ清掃員とゆかいな仲間たち
10章 ゴミ清掃員、無法者を取り締まる
11章 私、ゴミ清掃員が日本の未来に物申します
----------------------------------