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“大王製紙進出予定地”だった工業団地に大規模工場が

かつて大王製紙の進出予定地として県が整備した工業団地にようやく大規模な工場が建設されることになりました。建築用の鉄骨を製造する秋田市の企業が本社と工場を移転新築することを決め14日、工事の安全を祈願しました。

新たな工場を建設するのは現在、秋田市川尻町に本社・工場がある千代田興業です。14日は藤澤正義社長のほか、佐竹知事や秋田市の穂積市長も出席して神事が執り行われ、工事の安全を祈願しました。

千代田興業が本社と工場を建設するのは秋田市飯島にある秋田湾産業新拠点です。この工業団地は50年以上前に埋め立てが始まり、その後、大王製紙が進出する予定地として拡張工事などが行われました。使われた県費は200億円を超えましたが、住民訴訟をきっかけに大王製紙が進出を断念。一部はガス会社の貯蔵基地や運送業者の営業所として利用されてきましたが、その後の石炭火力発電所の建設計画もとん挫し、大部分の土地は未使用のまま残されてきました。千代田興業はこの土地のおよそ4分の1を取得しました。

千代田興業は県の内外で使われる建築用の鉄骨を年間2万4000トン製造しています。まだまだ需要が見込めるということで今回、およそ70億円をかけて本社と新工場を建設します。

完成は1年後の予定です。千代田興業は生産量の増加や品質の向上、それに従業員の働く環境の整備を進めていきたい考えです。