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ポチと親父と味噌汁ご飯。青空と向日葵の会。

『ポチと親父と味噌汁ごはん』
1976年 我が家にはポチと言う雑種を飼っていた
出来た犬で泥棒も追い出した事もあった
ウチの親父がポチの餌係
我が家の残り物と味噌汁がポチの食事
でも、ポチと親父には二人だけの楽しみがあった
週に1回、親父はビールと豚足を食べる。
親父の唯一の楽しみだったと思う
親父は豚足を食べ終わると骨はポチへ
ポチも週一回の楽しみ
骨を喜ぶポチの姿を親父は嬉しそうに見ていた
そんなある日、いつものように親父が味噌汁ご飯をポチに持っていくと、ポチは犬小屋の中で冷たくなっていた
一週間、親父は大好きなお酒も豚足も食べなかった
親父は、何か決心したのかポチの犬小屋を片付けに行った
親父が犬小屋を動かすと
小屋の下から豚足の骨が数本と親父の靴下が片方でてきた。
親父が泣いた姿をみたのは初めてだった