天皇陛下が「生前退位」に強いご意向 「象徴の務め困難に」 摂政には否定的 ビデオメッセージに「お気持ち」込められ。産経新聞 8月8日(月)15時4分配信

 天皇陛下は8日午後3時から、象徴としてのお務めについての「お気持ち」をビデオメッセージで表明された。お言葉は以下の通り。

     ◇

 戦後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。

 私も八十を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

 本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

 即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。

 そのような中、何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

 私が天皇の位についてから、ほぼ二十八年、この間(かん)私は、我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行(おこな)って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井(しせい)の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

 天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ二ヶ月にわたって続き、その後喪儀(そうぎ)に関連する行事が、一年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

 始めにも述べましたように、憲法の下(もと)、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

 国民の理解を得られることを、切に願っています。

最終更新:8月8日(月)16時0分

産経新聞

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コメント: 13
  • #1

    名無しさん@ (月曜日, 08 8月 2016 16:10)

    ご高齢でもあるし、皇太子殿下と雅子妃殿下がちゃんとできるか心配で
    少しの間見守りたいお気持ちもあるのかもしれないね

  • #2

    名無しさん@ (月曜日, 08 8月 2016 16:11)

    東京五輪までに何かあった場合の混乱を避けるためかなあ

  • #3

    名無しさん@ (月曜日, 08 8月 2016 16:12)

    天皇「年に80日しか休めない」
    ブラック企業は嫌だお

  • #4

    阿呆鳥 (月曜日, 08 8月 2016 16:13)

    亡くなって、ゴタゴタするよりも良いことだ。
    天下人の最後は、皆こうあるべきなのかもしれん。

  • #5

    かませ犬 (月曜日, 08 8月 2016 16:14)

    都知事なんてもうどうでもいいよ(´・ω・`)
    そういえば陛下さえいれば日本は大丈夫なんだよね(´・ω・`)

  • #6

    天皇陛下万歳 (月曜日, 08 8月 2016 16:18)

    大日本帝国憲法下では、明治22年(1889年)に制定された旧皇室典範と登極令で、 皇位継承は天皇の崩御を前提としているため、存命中の退位はできないと解釈されていた。 明治22年(1889年)の旧皇室典範制定時に、皇位継承を天皇が崩御した時に限定したのは、 天皇と政府が対立した時に、天皇が退位を以って政府を圧迫するのを防ぐ意図もあった[要出典]とされている。 現在の日本国憲法・皇室典範下においても、皇位継承は天皇の崩御を前提としており、 その他に退位について書かれた規定は無い。国事行為の遂行が困難となった場合は、 摂政もしくは国事行為臨時代行が置かれて国事行為が代行されることになる。

  • #7

    今井 斉藤 (月曜日, 08 8月 2016 16:19)

    これからも長生きしていただくことを切に願っております。

  • #8

    (月曜日, 08 8月 2016 16:21)

    皇太子夫婦には不安しかないが、天皇皇后両陛下には穏やかな老後を過ごしていただきたい 。思い出の軽井沢で避暑をして、のんびり過ごしていただきたい。

  • #9

    福島っぺ (月曜日, 08 8月 2016 20:42)

    震災の時は、駆け付けていただきありがとうございました。とても励みになりました。お元気でお暮らし下さい。ただただお体がきになります。

  • #10

    名無しさん (月曜日, 08 8月 2016 20:49)

    象徴天皇。天皇陛下が、日本におられなければ今の豊かな日本にはならなかった。だかは、無理をなさらないで下さい。国民に頭など下げないで下さい。

  • #11

    激務を軽くしてあげたいの。 (月曜日, 08 8月 2016 20:54)

    ビデオを見て、陛下が、ご公務を全力で出来るお歳では無いと思いました。理解致しました。

  • #12

    名無しさん@熱波 (月曜日, 08 8月 2016 20:57)

    この、メッセージは、凄い。熱い。深い。

  • #13

    綾野と信子 (木曜日, 15 9月 2016 17:45)

    青い空・動かない・ 真昼 ・16歳の幼い命。ピカドン。ビキニ。ピース。忘れないで、歩いて行きたい日本人。何をしても生きる。戦争をうらまず誰とも争わず。