マルチ商法で百億円を集めて倒産したサンクが問題になっている。
電子決済端末の販売およびレンタルを行う費用として、投資名目で金を集め、勧誘者に配当をしていたサンクは、2016年1月14日に大阪地裁の破産宣告を受けて、事実上倒産した。
大型倒産サンクのマルチ商法

昨年4月ごろから配当が送れはじめ、6月には配当を停止する通知が郵送されたため、代金返還を求める民事訴訟と刑事告訴が出されていた。事業者であるサンク側は、出資できる契約対象を個人ではなく事業者と限定していたため、消費者相談が出にくいようにしていた。周到な計画倒産の可能性がある。

決済端末のビジネスなのに、決済できなくなったのではシャレにならない。

2016/01/14(木)
電子決済端末販売
続報 マルチ商法の疑いで刑事告訴
株式会社サンク 破産手続き開始決定受ける
負債111億3817万円

TDB企業コード:540297581
「大阪」 既報、昨年10月31日に事業停止し自己破産申請の準備に入っていた(株)サンク(資本金9900万円、大阪市西区西本町1-10-10、代表鳴瀧順史氏、従業員58名)は、1月14日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。

 申請代理人は川原俊明弁護士(大阪市北区西天満2-10-2、弁護士法人川原総合法律事務所、電話06-6365-1065)。破産管財人には塩路広海弁護士(大阪市中央区難波3-7-12、塩路法律事務所、電話06-6634-6020)が選任された。

 当社は、1991年(平成3年)2月に設立。電子決済端末の販売およびレンタルを行い、設置店舗より利用手数料やカード発行手数料を得て、2013年8月期には年売上高約17億9800万円を計上。決済機器端末のオーナーになれば設置した飲食店からのレンタル料や月々の報酬が得られると持ちかけ、全国の出資者から100億円前後を集金していた。

 しかし、旧幹部が多額の委託報酬金を不当に取得したことで、過払金として会社側から返還請求を求める事態が発生。加えて、新型決済端末機開発に多額の費用を投じたにもかかわらず、同端末が完成しなかったことや、国税局から立ち入り・査察により事業継続に必要な書類、資料の大半が押収されたことで、業務推進に多大な支障が発生していた。そうしたなか、マルチ商法の疑いがあるとして、詐欺罪で大阪府警に刑事告訴されたとの報道が2015年9月25日になされ、当社に対する信用不安が発生。資金調達が困難となり、今回の措置となった。


 負債は債権者約4016名に対して約111億3817万円。
2015.9.25 07:00
マルチ商法で百億円集金か 大阪のコンサル、出資者が刑事告訴

 クレジットカードの決済端末機器のオーナーになれば、設置した飲食店からのレンタル料や月々の報酬が得られると持ちかけ、大阪市内のコンサルティング会社が法人から100億円前後を集金しながら、支払いを停止していることが分かった。オーナー側に約1万6千台と説明していた稼働端末数が、今年になって約2500台に急減したとするなど運営実態が不透明なことから、マルチ商法の疑いがあるとして出資者が詐欺罪で大阪府警に刑事告訴した。代金返還を求める民事訴訟も相次いでいる。

 問題のコンサル会社は大阪市西区西本町の「サンク」(鳴瀧順史社長)。6月になって、レンタル料や報酬支払いの停止をオーナー側に一方的に通知。さらに「ネットワーク商法と間違われる組織の解体を行う」として契約内容の変更を求める文書を送りつけており、端末事業はすでに頓挫しているとみられる。

 複数のオーナーや訴訟の原告側代理人によると、サンクは決済端末のオーナーになれる「取次店」の権利として100万円を徴収したうえ、端末1セット4台を100万円で販売。実際は端末の権利を売買するだけで、管理運用はサンク側に委託する仕組み。端末1台あたり月に2千円のレンタル料がオーナー側に支払われるほか、飲食店舗での決済金額に比例した報酬が受け取れると説明していた。

決済端末のオーナー商法サンク
 取次店になったオーナーが新たな顧客を勧誘し、契約を取り付ければ、サンク側から手数料が支払われることになっていた。契約は法人に限定されていたが、一般の消費者が勧誘されるがままに、ペーパー会社を設立しているケースが多数あった。

 店舗設置台数については、平成26年末時点で「1万5980台」とオーナー向けの機関誌に記載していたが、今年4月末時点でいきなり「2495台」に激減。レンタル料や報酬の支払いも今春ごろから滞るようになったという。

 サンク側が訴訟外で原告側に示した文書によると、26年12月時点で契約台数は約10万台(単純計算で約250億円)だったのに対し実際の設置台数は千台しかなかったという。大きなずれが生じた理由については「特定の上位幹部らが特別の手数料を受け取っていた」「端末機器の開発に失敗した」などと釈明している。

 サンクに数千万円を支払ったオーナーは「設置台数を大幅に水増しし、5年で元金が回収できると虚偽の説明をした」として詐欺罪で大阪府警に告訴。大阪地裁では、損害賠償請求や代金返還の訴訟が複数係属している。

 サンク側には文書で取材を申し込んだが回答はなく、電話に出た担当者は「取材には答えられない」とした。