★★ さよならの代わりに・・・ ★★

★★ さよならの代わりに・・・ ★★

幸せな時間は永遠には続かない。
皆、必ず大好きな人たちと別れなけ
ればならない時が来る。
でも、もしかしたら自分だけはずっ
と一緒にいられるかもしれないなん
て、淡い期待をもった頃もあった。
そんな奇跡が起こるはずはないのに。

その別れの日がいよいよ迫ってきた
らしい。
最近の皆の様子が、少し違ってきた
から。
お母さんは、ボクを病院に連れて行
ったあの日から、ふさぎ込んでいる。
かと思うと、急にボクを抱きしめた
りする。
その瞳からは涙が溢れそうだった。

お父さんは、ずっと忙しくて最近は
遊んでくれることもなかったのに、
この間の休日にドッグランに連れて
行ってくれた。
ボクの体調もまだよかったから、日
が暮れるまで一緒にボール遊びをし
たんだよ。
楽しかったなぁ・・・。

お姉ちゃんは、自分のおやつを少し
分けてくれるようになったよ。
今までボクが欲しそうにしても、
絶対にくれなかったのに。

唯一変わらないのは、弟のユウタかな。
まだ小さいから、ボクがあやしてあげ
てるんだ。
ボクのしっぽを引っ張るいたずらは
相変わらずだけどね。

ボクが病院に行ったのは、
食べたものを吐いたり、食欲もなく
なって急に痩せたからなんだ。
いろいろ検査したあと、先生とお母さん
が深刻そうに話してた。
それから家の中の空気が少し変わった。
でも、それには気づかない振りをしてる。
今でも食欲はないけど、無理して食べてる。
苦いお薬も飲んでるよ。
だって、皆に心配かけたくないから。

自分でわかるんだ。
もうすぐ天国に旅立つんだって、
皆とはお別れなんだって・・・。
でも、皆の悲しむ姿は見たくない。
だからね、ボクは皆が喜ぶことをしたい。
それはできる限りいつものように元気に
暮らすこと。
普段と同じように振る舞うこと。
今のボクには、それすらも相当無理をし
なければならないことだけど、そんな無
理なら頑張れるよ。
ボクは最後まで、普通に生きていきたい。

そして、さよならの代わりに最後に笑顔
で皆に伝えられたらいいな。

「今までありがとう、行ってきます。」

*****************************

がんなどで、愛犬愛猫の余命宣告を受け
ることもあると思います。
いつかは来る別れ、悲しく辛い現実です。
でも、そんな家族の心の内を彼らは見抜
いてしまっているのかもしれません。
それでも家族を悲しませまいと普段通り
に振るまってくれているとしたら?
忘れないでください。
彼らにも家族を思いやる心があります。
それは人間と何ら変わりありません。
だからこそ、最後まで一緒に過ごして
あげてください。
そして最後に言ってあげてください。

「ありがとう、行ってらっしゃい。
また会おうね。」と・・・。

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    吉田 (火曜日, 16 2月 2016 23:36)

    悲しいですが、ペットロスにならない様にね。

  • #2

    (火曜日, 16 2月 2016 23:37)

    ありがとう。本当に長い間 幸せでした。笑顔をありがとう。行ってらっしゃい。