「帝都物語」や「呪怨」シリーズ、「ザ・リング」などのホラー映画製作を手がけていたオズ、近年はヒット作に恵まれず破産

株)オズ(TDB企業コード:984223401、東京都江東区青海2-7-4、代表一瀬隆重氏)は、8月1日に債権者より破産を申し立てられていたが、9月9日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は飯塚卓也弁護士(東京都千代田区丸の内2-6-1、森・濱田松本法律事務所、電話03-5223-7724)。債権届け出期間は10月14日までで、財産状況報告集会期日は2016年1月12日午後1時30分。

 当社は、1989年(平成元年)3月に設立。映画プロデューサーである代表の一瀬氏は、ヒット映画「帝都物語」(1988年公開)でエグゼクティブプロデューサーを務めたことで注目され、92年にはロサンゼルスに映画企画のオズラ・ピクチャーズを設立。当社では、大ヒットしたホラー映画「リング」「らせん」(98年公開)、「仄暗い水の底から」(2002年公開)、「呪怨」シリーズのほか、海外版としてリメイクされた「ザ・リング」(2002年公開)、「ザ・呪怨」(2004年公開)などの製作を手がけてジャパニーズホラーを牽引。2004年9月期には年収入高約8億4900万円を計上していた。

 その後も、「怪談」「犬神家の一族(リメイク)」、「叫び」などを手がけるものの、大きなヒット作に恵まれず、資金繰りが悪化。各方面への支払いが遅れるなか、2012年7月頃には法的整理の意向を示し、事業停止状態となっていた。

 負債は調査中。