酒井商店【人は二度死ぬ】酒井新

こんばんわ。
いつもご無沙汰で、すみませんです。
毎日、色々と目にしたものをブログにしょうと思っているのですが、なかなか忙しく文に出来ない有り様です。

今日はちょうど1年前に振り返ってみました。
今から1年半位前に天馬の社長を通して、解体やスクラップをメインに仕事をしている内田さんと言う方と出会いました。
第一印象は、丸顔で背が低く、色黒でヘビースモーカーでした。
当時、2トンダンプ1台に、1人親方で忙しいとバイトを使って仕事をしている方で置き場も無く、これまた何かの縁なのか、天馬さんの社長が以前の会社で営業していた時からお付き合いのある産廃屋さんの置場を間借りする様な形でスタートしました。
色々と作業するなかで出てくる廃品から使えそうな物や鋼材を寄せて置いてあり、ゆくゆくは事務所を置いて、事務員を雇って、スクラップの買取りや解体仕事をしたいと言っていました。
自分とは仕事のお取引はありませんでしたが、良く電話が来て、大型ダンプを手配してほしいとか、ユンボをレンタルして埼玉まで運べるかとかの相談を受けたりして、何回か同業者を紹介したりしていました。

たまに忙しい時に連絡来たりするとイラッとしたりすることもありましたが、なかなか憎めない人だったんですよね。

それから1年位たったある日、ちょうど去年の5月の20日過ぎに倒れたとの連絡を天馬さんから貰いました。
離婚して身寄りがなかったらしく、なかなか親族と連絡が取れずにようやく実の埼玉に住んでいるお姉さんに連絡が付き、復帰して欲しい、目をさまして欲しいと言う思いとはうらはらに息を引き取りました。

それから、毎日お姉さんとお姉さんの娘さんは埼玉から通って片付けをしていました。

ただ知り合いなので、でしゃばってもと思い、様子を天馬さんから聞いてましたが、何も出来ない自分はせめてもと思い、最後に間借りしていた置き場に片付けをしている日に顔を出すと、内田さんの友達、天馬さん、お姉さん、お姉さんの娘さんは初夏の蒸し暑いに黙々と片付けていて、残りのごみを最後に香典がわりに自分が引き受ける事にしました。

その事にどうこうではないんですが、その後、真の仲間と言うものを考えるきっかけになりました。

当然、天馬さんは間借りしていた産廃屋さんの社長にも内田さんの事は連絡していたと思います。
何ヵ月であれ、家賃を貰い、接点があったはずなのに、ましてや自分より身の丈の上の会社のオーナーがごみはウチで片付けるよの一言も言えないチンケなヤツなんだなぁ~とふと思いました。
片付けているのも知ってるのに知らんぷりなんだなぁと何か複雑な気持ちになりました。

それから、内田さんが残したごみはウチで処理場に持って行くとキロで支払うので割高になってしまう為、以前内田さんの仕事を紹介した会社にお願いしました。そこは立米なので重さがあっても容量なので格安でした。
自分は内心、内田さんのごみだと相手も知っているので、内田さんの仕事もしたことのある会社なので「最後だからいいよ」と言ってくれるかなと思っていました。

が、着くやいなや、
そこの専務は
「請求はどうしたらいい?」
自分は
「仏にまさか請求出来ないだろう」
暫くの沈黙の後、
「じゃあ、俺に請求して」といい、おろして後にしました。

帰りの車の中で、二人の事を思い、そんなもんなのかなと考えながら、間借りしていた置き場に戻ると、内田さんのお姉さんとお姉さんの娘さんはありがとうございました。と深々とおじきをしていました。

その日改めてその二人の器を知り、付き合い方を改めるきっかけになりました。
当時、天馬さんは立ち上げて間も無く、金銭的にも厳しい時だったと思いますが、その後、二人で内田さんの話をしながら、夜遅くまでうどん屋さんでノンアルコールビールで一杯やったのを覚えています。

仕事のやり取りはなかったので、あまり交流はありませんでしたが、内田さんは憎めない人だったなと言う印象の人でした。

昔、葬儀の時に、世話になったある親父に教えて貰った事があります。

人は二度と死ぬんや。
一度は肉体が滅びた時。
息を引き取って、灰になった時や。
二度目はこの葬儀にいる参列者の脳裏から消えた時や。
誰か1人でも思ってる間はそいつは生き続けているんや。
と。

俺は毎年5月29日が来る度に内田さんの置場を片付けて、天馬さんと語り合った事を思い出すんだと思います。

死んだものと生まれたものは日時がたつのが早いとボケた婆さんが言ってたけど、その通りですね。

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コメント: 10
  • #1

    軽トラ野郎Jr. (火曜日, 02 6月 2015 05:30)

    酒井社長お久しぶりです。相変わらず楽しいブログありがとう。勉強になるね。俺らもいつ死ぬか分からない人生おくってるから1日一生で、助け合いで生きていくよ。今日もまた、頑張れるよ。元気ありがとうよ。

  • #2

    今井 斉藤 (火曜日, 02 6月 2015 17:37)

    馬鹿は馬鹿だよ。変わらない。カラスは、カラス。俺らの世界でも同じだよ。昔とは違う。義理人情は薄れ親子の関係もあったもんじゃない。兄ちゃんは、あんちゃんとママゴトやってればいいんだなぁ〜。そんな時代だ。寂しいねぇー。

  • #3

    黒姫 (水曜日, 03 6月 2015 06:21)

    裏切られるのは当たり前と、思って付き合わない事だ。嫌な思いで1日過ごすなら楽しく1日過ごそうぜ。今日も日南海岸は気持ち良いよ。GO

  • #4

    富士見町の坊主より。 (木曜日, 04 6月 2015 13:07)

    「人は二度死ぬ」といいます。一度目は ” 肉体の死 ” 。 二 度目は ” 人々の心の中から忘れ去られる事の死 ” 。遺された者の心の内に生き続け、誰からも忘れ去られないように勤めるのがお寺の役割だと思います。そのために南無阿弥陀仏を唱えるのです。念仏を唱え続けるかぎり繋がっているのです。またその縁で、亡き人が 我々の死に際し、仏と共に迎えに来てくれることでしょう。念仏とは ” 大きな慈悲の中で生かさせて下さること ” だと教えてくれます。故人の救いと、ご遺族の心のケアに今後も勤めたいと存じます。

    亡き人の ために手向けし念仏は 生きるわが身の 教えなりけり  合掌

  • #5

    (金曜日, 19 2月 2016 02:49)

    酒井社長 本当にありがとうございました。処分代 大変でした。助かりました。高い線香代でした。葬儀に出ましたが、内田さんは、立派な人でした。ご冥福を祈ります。

  • #6

    さとる (金曜日, 24 6月 2016 22:48)

    ご冥福をお祈り致します。

  • #7

    エコエコアザラク (火曜日, 23 8月 2016 09:55)

    ゴミ屋の社長さんに一言。どんなに高級車買っても、自分で運転してるくらいでは、まだまだ貧乏人です。ましてやベンツクラスでは、まだまだ小者ですね。もっと上を見たらどうですか。見栄はるのもいいですが、社員の為に少しは、金をまわしてあげましょう。てめえだけで贅沢して恥ずかしい貧乏人 ハゲ野郎ですね。残念(^o^)

  • #8

    江戸川 (土曜日, 24 9月 2016 21:37)

    俺が一番やばし((((;゚Д゚)))))))

  • #9

    心の友より。 (土曜日, 24 9月 2016 21:41)

    内田さん、ご冥福をお祈り致します。さぞ無念でしたね。ゆっくりおやすみくだらない。

  • #10

    昭和の虎 (月曜日, 26 9月 2016 22:03)

    ちゃんとした人間は、己の昔の話しなんかしない。未来の話をする。チンケな奴ほど、武勇伝を言い、悪ぶったりする。気持ち悪いから、ほざくな。文句があったら俺に言え。昭和の虎だ。