聴覚障害を抱えながら東京・銀座のホステスを務め、「筆談ホステス」として知られる斉藤里恵さん(31)=日本を元気にする会公認=が、26日投開票の東京都北区議選でトップ当選を果たした。27日未明、報道陣の取材に応じ、タブレット端末を使って「バリアフリー社会の実現を目指す」と決意を示した。
病気が原因で1歳の時に聴力を失った斉藤さんは2007~12年のホステス時代、筆談などで接客。自叙伝「筆談ホステス」が話題になり、テレビドラマ化された。区民の子育て・仕事の両立への支援強化や高齢者に優しい街づくりも掲げ、2位以下を大きく引き離す6630票を獲得した。
斉藤さんは区議会に、自身が議会で質問する際の音声読み上げソフトの活用や、区長らによる答弁の字幕での表示を求めていく考えだ。
最終更新:4月27日(月)9時44分
「筆談ホステス」斉藤里恵氏トップ当選「まだ信じられない気持ち」
聴覚障がい者で「筆談ホステス」こと斉藤里恵氏(31)が26日に投開票された東京都北区議選(定数40)で6630票を獲得し、新人ながら立候補者50人中トップ当選を果たした。北区選管の深夜2時過ぎの確定発表を受け、筆談ボードを使って会見。万感の表情で「まだ信じられない気持ち」とペンを走らせた。
【写真】有権者へ御礼の朝立ちをした斉藤里恵氏
26日午後8時から知人宅で支援者らとテレビ中継の開票速報を見守った。第一報でトップの800票という数字が音声で読み上げられると、スタッフらは興奮して立ち上がった。ところが、画面に字幕が流れていないため耳の聞こえない斉藤氏にとっては一瞬何が起きているか把握できず。周りにワンテンポ遅れて、立ち上がりハンカチで顔を覆い号泣。「当確」ではないものの、公認候補として送り出した「日本を気にする会」の山田太郎政調会長は「初めての選挙では票がはたして入るのかどうか誰もが不安になる。自分にこんなにも入れてくれるのかと感動したんでしょう」と心情を代弁した。
深夜2時過ぎに当選が確定し、北区上十条の事務所で会見。万歳三唱後、だるまに目を入れた。約20人の報道陣を前に筆談ボードで質疑に応じ、今後の抱負を「最初はご迷惑をお掛けするかもしれませんが、北区議会からバリアフリー社会を実現できれば」と書き込んだ。
最終更新:4月27日(月)9時46分
【筆談ホステス】斉藤里恵さんの名言より転載。
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