『1年後に夢をかなえる読書術』

☆★ こう考えればあなたも読書を行動に変えられる! ★☆

「本を読んで実践することが大切。それはわかっているんだけどできないんだよね」という気持ちもわかります。

ではどうすれば読書を行動に変えることができるのか?
読書を行動に変えたくなるような考え方を紹介します。

行動する2%になって98%の人を置き去りにする

以前参加したセミナーで、講師がセミナーの参加者に対してこのような質問をしました。
「ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』という本を読んだことがある人は手を上げてください」
自己啓発のセミナーだったので、セミナー参加者は自己啓発や成功法則といった話が大好きな人ばかりです(もちろん私もその1人)。そのため、自己啓発書の元祖ともいえるナポレオン・ヒルの代表作『思考は現実化する』を読んでいない人はほとんどおらず、会場にいるほぼ全員が手を上げました。

続いて講師が、「ではその本に書かれていることを実行したら、実際に夢や目標が実現すると思う人はいますか」と聞きました。
これもほとんどすべての人が手を上げました。さらに講師は、「それでは、その本に書いてある『目標を朝晩声に出して読み上げる』ということを実際にやっている人はいますか?」と聞きました。
この最後の質問に対して手を上げた人は、100人くらいの参加者の中で5人程度でした。
この話からわかるように、多くの人は本を読んでも行動しないのです。

自己啓発に関する話が好きで、セミナーにお金を払って参加するような人たちですら、100人中5人しか、本の内容を行動に移していません。自己啓発にあまり興味のない人との割合で計算すれば、100人に1人も行動に移していないでしょう。そして、100人に1人という数字も、あくまで本を月に1冊以上読むという人です。
日本人の半数は1カ月に1冊も本を読みませんから、読む人のさらに100人に1人という数字がいかに少ない数字であるかというのがわかるかと思います。

本を読んでも大半の人が行動しない、というには日本だけのことに限られません。
世界的なアラブ研究者であるビルハリス氏は、「行動する2%になれ」と講演で訴えかけています。
アメリカでも本を読んで実際に行動する人は2%にすぎないのです。

本を読んで行動する人がこれだけ少ないということは、行動するだけで、行動しない98%の人に圧倒的な差をつけることができるということです。
そう考えるだけでワクワクした気持ちになりませんか?
あなたが今読んでいる本書では「本を読んで行動しろ!」ということが書いてありますよね。これを信じてくれれば、多少は行動する人の割合が多いことでしょう(そうであることを祈っています)。

しかし、残念ながら、やはり読むだけでなにも行動しない人が大半なのではないかと思います。もちろん、読むだけでも知識が得られ、別の機会に役に立つこともあり、まったく意味がないとは言いません。
しかしただ本を読み、知識を入れるだけの読書では、行動することで得られるメリットに比べれば、あまりに小さいのです。

なにか1つ行動するだけで他の9割の人を出し抜くことができるのです。
そう考えれば、本を読んで行動することがむしろ楽しくなってくるでしょう。

(間川清・著『1年後に夢をかなえる読書術』より)