【紙つなげ】11月9日テレビ東京

2011年3月11日に起こった東日本大震災は被災地はもちろんのこと、日本国内外にも大きな影響をもたらしました。
印刷業界でもたくさんの印刷会社をはじめ業界関連企業が被災され、甚大な被害に遭われましたが、中でも三菱製紙八戸工場と日本製紙石巻工場の地震および津波による被害は、どちらも日本の印刷・出版業界にとって決して少ないものではありませんでした。

例えば、弊社でも非常によく使っているニューVマットというマットコートの塗工紙は、主に三菱製紙八戸工場で生産されていたため、震災後工場が復旧するまでの半年ほどは他社の製品を代用せざるを得ませんでした。

今回ご紹介する佐々涼子著「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている」(早川書房) というノンフィクションでは、大震災で被災した日本製紙石巻工場が、津波によって完全に機能停止し、誰もが「工場は死んだ」と口にするほど絶望的な状況から、わずか半年で奇跡の復興を果たしたその軌跡が丹念に描かれています。

もともと日本製紙は日本の出版用紙の約4割を担っていて、石巻工場はその日本製紙の主力工場で主に出版向けの本文用紙を生産していました。
ですのでこの石巻工場がダウンするということは、「日本の出版が倒れるとき」と言っても決して大げさではないほどの出来事だったわけです。

この本では、巨大な瓦礫と泥に埋もれ、幸い従業員は全員生存したが、最終的に41体もの津波に流された遺体が発見されるなど絶望的な状況と、社員がそれぞれの想いを胸に復旧に取り組む姿を丹念に語っていくとともに、マスコミではあまり伝えられることがなかった被災地の目を背けたくなるような実態についてもさりげなく描かれています。

震災後半年でこの日本製紙石巻工場だけでなく、三菱製紙八戸工場も操業が再び始まり、印刷用紙がほぼ普段通りに流通しはじめたことに当時はあまりなにも考えませんでしたが、実際には経営トップからそれぞれの従業員の方々まで言葉には言い尽くせないほどのご苦労と懸命の努力があったことをこの本を通して知ることができ、あらためて当たり前に紙が手に入ることのありがたさをヒシヒシと感じました。

また、この本では印刷業界にいてもなかなか普段から知ることの少ない印刷用紙の製紙工程も非常にくわしくかつ、分かりやすく説明されていますので、その意味でも大変勉強になると思います。

蛇足ですが、もちろん本書も日本製紙石巻工場で造られた紙が使用されています。

本文:オペラクリームHO 4/6判 Y目58.5kg(日本製紙石巻工場 8号抄紙機)
口絵:b7バルキー A判 T目 52kg(日本製紙石巻工場 8号抄紙機)
カバー:オーロラコート A判 T目 86.5kg(日本製紙)
帯:オーロラコート 4/6判 Y目 110kg(日本製紙)

ドキュメンタリードラマ「紙つなげ!」がテレビ東京で放映されます

日本製紙株式会社

東日本大震災発生から当社石巻工場8号抄紙機が稼働するまでの半年間を描いたドキュメンタリードラマ「紙つなげ!」がテレビ東京で11月9日に放映されます。

このドラマは、「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている」(佐々涼子著)をもとに描かれたもので、当社石巻工場の8号抄紙機など実際の設備を使用して撮影が行われました。

ぜひご覧ください。

  • 番組名:テレビ東京開局50周年特別企画

      「池上彰のJAPANプロジェクト~ニッポンの底力スペシャル~」

  • 放映日:2014年11月9日(日)

       16:00~17:15 (番組内でドラマメイキングが約7分放映されます)

       19:54~21:48 (番組内でドラマが約50分放映されます)

       ※後日、BSジャパンでも放映予定

  • 出演者:池上 彰、大江 麻理子、相内 優香

  • ドラマ出演者:寺脇 康文、松村 雄基、金山 一彦、松澤 一之、東根作寿英、川村 陽介、蟹江 一平、

         日向 丈、清水 治、藤田 朋子

以上

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コメント: 1
  • #1

    吉田 (火曜日, 11 11月 2014 08:22)

    本も読みましたが、ドラマも、感動しました。同じ業界で働く人間として、震災の影響は肌で感じていましたから。目頭があつくなりました。共に製紙業界を盛り上げて行きましょう。決して衰退業界にならないように努力致しましょう。日本製紙の皆様、そして、石巻の皆様、応援しております。東北に元気を!!