【暴走族を抜ける】

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幼いころからやんちゃ坊主だった良平(仮名)。

近所の悪ガキどもを束ねて、ケンカに明け暮れる毎日だった。

年上の不良たちに絡まれても一歩も退かない良平。

そんな姿を見て、仲間たちはさらに良平をたきつけた。

「俺たちでこの町をシメちまおうぜ」徒党を組んで町を闊歩する良平。

警察の厄介になることも増えた……そんなはぐれ者に世間は冷たい。

良平の心はすさんでいった。自分のことをわかってくれるのは仲間だけだ。

そんなとき、高校を中退した先輩に声をかけられた。

「棲袈琉頓(仮)って知ってるだろ」「はい」
「入れてやってもいいぞ」「ほんとっすか」

地域で最大の勢力を持つ暴走族・棲袈琉頓。

近所の不良たちの憧れのチームだった。

仲間と暴走行為を繰り返し、小さな火種を見つけては、

喧嘩に明け暮れる毎日が始まった。少しでも気に入らないことがあると、

人や物に当たるようになり、高校も辞めてしまった。

良平にとっては族の仲間が全てで、その他はどうでもよかった。

そんな時、東日本大震災が起きた。(東日本大震災発生。詳細略)

大震災によって地域の人たちが困っている。
なんとか役に立ちたい。良平は、被災地域のためにボランティア活動をする決心をした。しかし、そのためには、かつての仲間と決別しなければならないだろう。族を抜ける際には、メンバーからリンチを受けるのがしきたりだ。
それでも良平は、地震後メンバーの無事を確認する集会で恐る恐る
「チームを抜けてボランティアをしたい」という話を切り出した。
すると、意外にも良平の話に共感する者が多かった。避難所で人の優しさに触れ、ショックを受けたメンバーは意外にも多かったようだ……
それからメンバーは、それぞれボランティアを始めた。
良平は炊き出しの手伝いをした。料理はほとんど経験がないので、
最初は悪戦苦闘ばかりであった。これが人のためになっているかどうか疑わしかったが、炊き出しに並ぶ人たちからは毎回毎回、「ありがとう」
と言われた。自分が今まで迷惑をかけた人たちから、
感謝されるなんて思ってもみなかった。その言葉が、良平のさらなる力となった。良平はこれから同じような境遇の少年達に、
一緒にボランティアを行うよう呼びかけていく……
4月17日、茨城県大洗町を本拠地とする暴走族「棲袈琉頓」の解散式が行われた。総長の牧野良平は、「今まで地域の人に迷惑をかけた。
今後、暴走行為は行わない」という宣誓書を読み上げる。
そして「族旗」を署長に手渡すと、町職員や警察官から拍手が送られた。
この拍手は暴走族が解散することに対するものではない。
彼らの新たな出発に対する拍手だった。

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コメント: 1
  • #1

    (土曜日, 04 10月 2014 16:51)

    架空の話かも知れないが、いい話ですよ。
    酒井さんじゃないが、お互い様だよ。いつ何時、助けてもらうことになるかも、しれねえんだからさ。