そもそも宗教心ってものは持ち合わせていないし、神社仏閣は基本的に行きません。正月の初詣は毎年近所の神社にお参りしてるけど、それは家族行事と思ってるから。俺が心から手を合わせるのは親父とお袋の墓だけ。
怒涛の昭和~平成~令和を生き抜いてきた梅沢富美男さんが考える「男の生き方、身の処し方」とは? 常に一本芯の通った、炎上を恐れぬ本音コメントは世の迷えるオヤジ&コヤジのバイブルですぞ!
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構成/紺野美紀 写真/内田裕介 イラスト/ゴトウイサク

そもそも宗教心ってものは持ち合わせていないし、神社仏閣は基本的に行きません。正月の初詣は毎年近所の神社にお参りしてるけど、それは家族行事と思ってるから。俺が心から手を合わせるのは親父とお袋の墓だけ。
神も仏もないっていう絶望感ほど悲しいものはないよ
そうじゃないだろう! だって、「大入り満員、怪我の無いように……」って神様に頼んでんだから(笑)。何で怪我してんだよって話だよ。
ずいぶん前だけど、一度、お祓いした後に舞台装置が壊れて、一時間くらい俺が宙づりされっぱなしになったこともあったんです。吊るされた状態でずっと「さっきの神主呼んでこい!」って怒鳴ってましたよ(笑)。
人間さ、お願いしちゃうと欲が出るでしょ。何で助けてくれないのって思っちゃう。俺が超貧乏時代の子どもの時にも、「神様、明日にはちょっとだけでもご飯を食べさせてください」って祈ったこともありましたよ。当たり前だけど、次の日になってもご飯は食べられなかった。
震災の時だって、それまで一生懸命手を合わせてた人ほど、神も仏もないって絶望感も大きかったと思うんだ。それって悲しいことだよな。
お袋は信心深い人だったから、俺が「神様なんて……」って言うと、「罰当たりが!」ってよく怒ってましたね。でもさ、神様だって忙しいんだから、俺なんかのお願い聞いちゃくれないと思いますけどね(笑)。
楽屋に入れば徐々に“梅沢富美男”になっていくんです
プライベートから仕事のモードになるスイッチ? そういうのも俺にはないね。スタッフが「今日も満員大入りです」って言えば自然とスイッチは入ります。化粧しているうちにだんだんと“役者の梅沢富美男”になっていくんです。
でも、テレビの時は、ちょっと違う。バラエティでも、どんな番組なのかの打合せをしたら、「じゃあ、どう振る舞うか」って考えますね。芝居? 当然でしょう。だって、テレビでは必要とされて番組に呼ばれているわけだから、求められている役を演じないと。
この間、吉村(ノブシコブシ)に聞かれたんです。「“いじられる大物”って言われてますけど、なんでそんなこと出来るんですか」って。当たり前ですよ。望まれた役を演じるんだから。俺みたいなジジイが若手にいじられてキレてるのが面白いっていうなら、それを演じるまでですよ。
だから、番宣でスタジオに来てる女優さんが、何の爪痕も残さないで帰るっていうのが許せないんだよ(笑)。ニコニコして座ってるだけ。ヘアメイクさんが汗拭きにくるんだけど、汗なんてかいてね~だろ(笑)。プロなんだから、ちゃんと仕事しろよ! っていうようなことをこの間話したら、また炎上しました(笑)。

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